教育業界ニュース

保育施設の8割が園児集客に課題…鍵は保育士の質向上&SNS

 保育施設を運営する法人の8割が、今後の園児集客に課題を感じていることが、ネクストビートが運営する保育業界に特化した調査・研究を行う機関「保育士バンク!総研」が実施した調査結果から明らかになった。

教材・サービス その他
今後の園児集客の見通しについて
  • 今後の園児集客の見通しについて
  • 「充足が厳しい」と回答した園の現在の集客状況
  • 園児集客をする上で重要なポイントは何か
  • 園児集客のために何か取組みをはじめているか
  • どのような取組みをしているか
  • 現在の情報発信手段について
  • 今後、どのような手段で情報発信の強化が必要か
  • アンケート実施概要

 保育施設を運営する法人の8割が、今後の園児集客に課題を感じていることが、ネクストビートが運営する保育業界に特化した調査・研究を行う機関「保育士バンク!総研」が実施した調査結果から明らかになった。

 保育士バンク!総研は、保育施設を運営する法人(園)を対象に、園児集客に関するアンケート調査をインターネットにて実施。調査期間は2022年9月5日~10月10日。回答数は51件。

 保育所の利用児童数のピークは2025年(令和7年)との見通しが出る中、今後の園児集客については「園児を充足することが難しくなり、今後何かの対応が必要」と回答した園が52.9%、「すでに充足が厳しくすぐにでも対応が必要」「集客対応強化中」と回答した法人は計27.5%となり、80.4%が園児集客に課題を感じている状況にある。

 園児集客に課題を感じる園の現在の集客状況については、「特に0歳児が厳しい」との回答が56.1%にのぼり、ついで「3~5歳児の集客が厳しい」24.4%、「全年齢厳しい」22.0%となった。

 園児集客のための取組みについて、重要となるポイントは「保育士の質」との声が64.7%ともっとも多く、「マーケティングやブランディング」49.0%、「特色ある教育プログラム」「地域との関係強化」ともに47.1%と続いた。実際に園児集客のための取組みを実施している法人は43.1%となり、取組み内容も「保育士の質向上」55.9%が最多。その他、「設備・環境の改善」47.1%、「保育カリキュラムの質向上」41.2%等。

 園児集客のための情報発信については、「ホームページ」96.1%、「園見学、説明会の実施」84.3%、「SNSの活用」45.1%との回答に。今後の情報発信で強化すべきポイントは「SNS(Twitter、Facebook、Instagram、YouTube等)」が72.5%と、ホームページや説明会を上回る結果となった。

 保育施設の増設により、待機児童が全国で減少する中、各地で「定員割れ」が目立ちはじめている。保育士バンク!総研は、「”選ばれる保育園”になるためには園児集客について何らかの対策を講じる必要性があり、重要なポイントとなる『保育士の質』を向上するための取組みや、情報発信の強化が求められる」と分析している。

《畑山望》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top