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金融教育の満足度…高校生8割・教師4割、教材やコマ数に課題

 過去3年で金融教育に関わった高校教師のうち、4割は「満足」、4割は「不満」を抱えていることが、グローバルファイナンシャルスクールが実施したアンケート調査から明らかになった。受講する側の高校生の満足度は8割以上と高い。

教材・サービス 授業
教える側として、金融教育の授業内容に満足しているか【回答:高校教師】
  • 教える側として、金融教育の授業内容に満足しているか【回答:高校教師】
  • 金融教育の授業に満足したか【回答:高校生】
  • 18歳から自分名義でお金に関する契約ができることをどう思うか【回答:高校教師】
  • 金融教育の授業は生徒のためいなったと思うか【回答:高校教師】
  • 金融教育の授業は自分自身(教師)にとってもためになったか【回答:高校教師】

 過去3年で金融教育に関わった高校教師のうち、4割は「満足」、4割は「不満」を抱えていることが、グローバルファイナンシャルスクールが実施したアンケート調査から明らかになった。受講する側の高校生の満足度は8割以上と高い。

 業界最多の講座数を誇る金融オンラインスクール「グローバルファイナンシャルスクール」は、この3年以内に金融教育に関わった経験のある全国の20~60代男女の高校教師を対象にインターネット調査を実施。調査期間は2022年11月1日~5日。124人の有効回答を得た。

 金融教育の内容に対する教師の満足度は、「満足」14.5%、「やや満足」26.6%と、約4割がポジティブな回答をした一方、「やや不満」26.6%、「不満」12.1%と、ネガティブな回答も約4割にのぼり、結果が二分した。9月に行った高校生向けの金融教育アンケートでは、8割がポジティブな回答(満足28.5%+やや満足52.2%)を選んだことと比較すると、教える側と教えられる側でも金融教育に対する評価がわかれる結果となった。

 満足度の理由については、満足寄りの教師からは「生徒が興味を持って聞いていた」「リスクを伝えられた」「始めることに意義がある」等のコメントが、不満よりの教師からは「良い教材にであえていない」「学ぶコマが少ない・足りない」「投資の内容が薄すぎる」といったコメントがあがった。

 成人年齢の引き下げにより、18歳から自分名義でお金に関わる契約が結べることに関しては、教師の半数が「賛成」の意向を示したものの、「反対」8.9%、「どちらかというと反対」32.2%と約4割が反対。9月の高校生アンケートでは、高校生の45.4%が「抵抗がある」と回答し、慎重な姿勢がみられた。

 金融教育の授業が生徒のためになったかとの問いでは、約7割の教師が「ためになったと思う(とても思った16.9%、思った51.6%)」との考えを示し、理由として「生徒の反応が良かった」「今の時代に必要とわかってもらえた」「外部講師を招いてためになった」「今後の資産形成に役に立つ」とのコメントが寄せられた。

 一部、「現実味が沸かない」「投資の内容が薄すぎる」「本来の金融教育ではないと思う」といったコメントもあげられたが、約8割の教師は「金融教育の授業内容が自身にとってもためになった」とし、自らの学びにも繋がっているとした。


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《畑山望》

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