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公私立大対象、共同研究拠点の認定・拠点整備の推進事業を公募

 文部科学省は2022年10月11日、公私立大学を対象とした2023年度(令和5年度)からの共同利用・共同研究拠点の認定について公募を開始した。あわせて、「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」に係る「スタートアップ支援」と「機能強化支援」の2つの公募も実施。

教育行政 文部科学省
令和5年度からの共同利用・共同研究拠点の認定について(公立大学、私立大学)
  • 令和5年度からの共同利用・共同研究拠点の認定について(公立大学、私立大学)
  • 令和5年度「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業~スタートアップ支援~」の公募について
  • 令和5年度「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業~機能強化支援~」の公募について

 文部科学省は2022年10月11日、公私立大学を対象とした2023年度(令和5年度)からの共同利用・共同研究拠点の認定について公募を開始した。あわせて、「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」に係る「スタートアップ支援」と「機能強化支援」の2つの公募も実施。申請期間は11月7日~14日。

 「共同利用・共同研究」は大学が有する大型・最新の研究設備や大量の学術資料・データ等を、個々の大学の枠を越えて全国の研究者が共同で利用し共同研究を行うシステムで、長年にわたり日本の学術研究の発展に貢献してきた。文部科学省では、2008年に新たな「共同利用・共同研究拠点」の認定制度を設け、公募による認定制度を開始。また、認定を受けた公私立大学の拠点を対象に、拠点としての研究環境の整備に係るスタートアップのための支援と、拠点機能の更なる強化について支援を行う2つの事業を進めている。

 公私立大学を対象とした共同利用・共同研究拠点(特色ある共同利用・共同研究拠点)の認定では、研究分野全体の研究水準の向上と異分野融合による新たな学問領域の創出を図り、日本の学術研究の発展が図られることを目指している。認定の類型は「単独型」「ネットワーク型」「連携ネットワーク型」の3類型。ネットワーク型拠点は、単独型の認定基準を満たす複数の研究施設が研究ネットワークを形成し、共同利用・共同研究を一体的に推進することで拠点機能の強化が見込まれるものを認定対象とする。連携ネットワーク型拠点は、大学附置の研究施設とは設置形態の異なる研究組織(大学共同利用機関、国立研究開発法人、民間研究機関等)が「連携施設」として拠点の研究ネットワークに参画し拠点活動を主体的に行うことで、拠点機能の強化が見込まれるものを認定対象とする。

 申請書類受付期間は11月7日~14日午後5時(厳守)。なお、申請を検討している大学は必ず文部科学省への事前相談が必要。事前相談期間は10月11日~28日となっている。審査は11月~2023年2月にかけて有識者による審議にて実施し、4月に文部科学大臣が認定する。

 同時に行う「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業~スタートアップ支援~」の公募は、新たに拠点認定を受けた研究施設がスタートアップのために拠点としての環境や体制の整備を行うための経費を支援するもの。公私立大学の研究施設および研究施設の一部で、2023年度から初めて大臣認定を受ける拠点が対象。支援期間は原則3年間で、採択予定件数は2拠点程度。1拠点あたりの申請額は年額4,000万円以内とする。

 「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業~機能強化支援~」の公募は、拠点認定を受け活動してきた拠点が、拠点の国際化、ネットワーク化、人材育成機能強化等により、拠点活動をさらに強化するための経費を支援するもの。すでに「共同利用・共同研究拠点」または「国際共同利用・共同研究拠点」の認定を受けている公私立大学の研究施設および研究施設の一部が対象。ただし、2023年度にスタートアップ支援および機能強化支援の継続を予定している拠点は除く。支援期間は1~3年間で、採択予定件数は4拠点程度。1拠点あたりの申請額は年額3,000万円以内。

 申請書類受付期間はともに11月7日~14日午後5時(厳守)。審査期間は12月~2023年2月に有識者による審議にて行い、4月に内定通知を出す。

 新たに拠点認定の申請をする研究施設は「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」メニューのうち、「スタートアップ支援」に申請可能。現在、拠点認定を受けており来年度も認定の継続を希望する拠点は「機能強化支援」のみ申請可能。拠点認定のみ申請し「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」に申請しないことは可能だが、逆は不可。それぞれ申請内容等異なる点があるため、詳細は文部科学省Webサイトに掲載の公募要領でよく確認のこと。

《畑山望》

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