「熱中症で3人の若い教員が校内で倒れました。一人は救急搬送です。大事には至りませんでしたが、職員室に冷房が無いのが要因とのこと。」とするツイートが話題になったことを受け、リシードでは、2022年7月27日から8月10日まで「教員が熱中症で救急搬送」職員室の空調(冷房)に関して、先生方から意見を募集した。
意見を寄せてくれたのは、公立学校の教職員10名、私立学校の教職員1名、その他1名の計12名。回答者はすべて、普通教室、職員室に冷房設備があると回答している。
職員室に冷房設備があるとした学校においても「朝は、生徒がいる場所は冷房がついているが職員室はつかない。職員室だけ暑く、学校に来ると汗だくになる状況である」(北海道・公立中学校)、「職員室は8時15分から17時まで(に冷房利用時間が制限されている)」(沖縄県・公立中学校)等の事情があるようだ。
また特別教室に冷房のない学校の先生からは「音楽など教室ではしにくい教科の場合、汗だくで学習している。体調変化を恐れながら」(岡山県・公立小学校)、「暑くて、家庭科の調理実習はできません」(神奈川県・公立小学校)といったコメントも寄せられた。
一方で、「空調完備は現在の環境では最低限の設備」としながらも「世間はクールビズといいながら管理職は上着を着ているのでエアコンの温度を下げている。エアコン以外にも世の中から乖離が続くことが教師として恥ずかしい」(愛知県・私立高校)と、学校により事情は大きく異るようすが伺えた。
2年前の情報であるが、文部科学省が発表した2020年(令和2年)9月1日の公立小中学校施設の空調(冷房)設備設置状況によると、普通教室の93.0%に冷房が設置されており、2019年の78.4%から改善されていることが伺える。特別教室では57.6%(2019年度は50.5%)、体育館等は9.0%(同3.2%)となっている。