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女子制服のスラックス…選択可能な学校、10代で45%に増加

 ジェンダーレス制服として定着しつつある女子制服のスラックス導入。女子制服のスラックス選択制の有無について、10代では「選べた」との回答が45.0%にのぼることが、カンコー学生服の調査結果より明らかになった。ここ数年で大幅に増加していることがうかがえる。

事例 その他
女子制服のスラックス
  • 女子制服のスラックス
  • 女子制服でスカートとスラックスのどちらも着用を選べる学校があることを知っているか(単数回答)
  • 自身が通っていた学校の制服で、女子制服のパンツスタイル(スラックス)は選べるようになっていたか(単数回答)
  • 女子制服のパンツスタイル(スラックス)についてどのように思うか(複数回答)
 ジェンダーレス制服として定着しつつある女子制服のスラックス導入。女子制服のスラックス選択制の有無について、10代では「選べた」との回答が45.0%にのぼることが、カンコー学生服の調査結果より明らかになった。ここ数年で大幅に増加していることがうかがえる。

 スクールソリューションカンパニーの菅公学生服(カンコー学生服)は、毎月最終火曜日に結果を発信している調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.198にて、「女子制服のスラックス導入の状況」に関する調査データを公開。近年、性別に関係なく着ることができるジェンダーレス制服の1つとして、今までスカートのみだった女子制服にスラックスを導入する学校が増えているが、その実態について10~60代の男女1,200人を対象に2022年6月にインターネットで調査を実施。分析結果をレポートとして公開した。

 女子制服のスカートとスラックスの選択制の認知度については、全体平均で71.5%が「知っている」と回答。年代別にみると、10代は「知っている」が85.5%と唯一8割を超え、60代でも認知度は73.5%までのぼった。

 自身が通っていた学校で女子制服のパンツスタイル(スラックス)の選択ができたかどうかを聞いたところ、全体平均では「選べた」が13.4%、「選べなかった」が76.1%という結果に。年代別にみると、60~30代までは「選べた」がいずれも8.0%を下回り、20代は「選べた」が12.5%。10代になると「選べた」が45.0%まで大幅に増加し、ここ数年で選択制を導入する学校が増えている実態がみてとれる。

 女子制服のパンツスタイル(スラックス)のイメージについては、全体平均では「自由でよい」がもっとも多く64.8%。ついで「動きやすそう」44.3%、「暖かそう」24.8%、「かっこいい」20.0%と、ポジティブな意見が多くあげられた。特に女性は、女子制服のパンツスタイル(スラックス)に対して肯定的な回答が多くみられる。一方で、「違和感がある」7.9%、「かわいくない」6.8%、「女子中高生らしくない」5.1%、といった否定的な意見も少数みられ、女子制服のスラックス導入については、賛否はあるものの時代の変化と共に浸透し支持されているようすがうかがえる。

 全国で導入が進んでいる女子制服のスラックスは、生徒ひとりひとりの多様性を尊重することはもとより、生徒にとって身近な制服をきっかけに「無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)」に気付き、ダイバーシティ&インクルージョンを学ぶ題材としても注目される。

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《畑山望》

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