教育業界ニュース

初任者研修実施状況、拠点校方式が56.4%…文科省調査

 文部科学省は2022年3月2日、初任者研修実施状況(2020年度)調査結果を発表した。研修対象者数は、拠点校方式が1万8,844人(56.4%)、拠点校以外の方式が1万4,593人(43.6%)。小・中学校は拠点校方式が7割を占めるのに対し、高等学校は2.6%と1割以下にとどまった。

教育行政 文部科学省
研修対象者・実施体制
  • 研修対象者・実施体制
  • 研修の実施時間・⽇数
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡⼤防⽌への対応
 文部科学省は2022年3月2日、初任者研修実施状況(2020年度)調査結果を発表した。研修対象者数は、拠点校方式が1万8,844人(56.4%)、拠点校以外の方式が1万4,593人(43.6%)。小・中学校は拠点校方式が7割を占めるのに対し、高等学校は2.6%と1割以下にとどまった。

 新規採用された教員に対して、採用の日から1年間、実践的指導力と使命感を養うとともに、幅広い知見を得させるため、学級や教科・科目を担当しながらの実践的研修(初任者研修)を行うこととされている。

 文部科学省は3月2日、初任者研修実施状況(2020年度)調査結果を公開。2020年度に初任者研修の対象者が1人以上いた教育委員会等の数は、小学校が127、中学校が127、高等学校が69、特別支援学校が66、幼稚園が56、幼保連携型認定こども園が45。

 研修対象者数は、小学校が1万5,847人、中学校が8,669人、高等学校が4,141人、特別支援学校が3,005人、幼稚園が835人、幼保連携型認定こども園が940人で計3万3,437人。実施体制については、拠点校方式(1人の指導教員が同一校(拠点校)・他校(兼務校)の複数の初任者教諭を指導する方式)が1万8,844人(56.4%)、拠点校方式以外の方式が1万4,593人(43.6%)。小・中学校は拠点校方式が7割を占めるのに対し、高等学校は2.6%と1割以下にとどまった。

 初任者1人にかける1週間あたりの校内研修指導時間(平均)は、小学校が7.3時間、中学校が7.3時間、高等学校が7.6時間、特別支援学校が7.4時間。初任者1人にかける校外研修の年間実施日数(平均)は、小学校が14.3日、中学校が14.3日、高等学校が14.8日、特別支援学校が14.3日。宿泊研修実施日数(平均)は、小学校が2.4日、中学校が2.4日、高等学校が2.7日、特別支援学校が3.0日。夏季休業期間の実施日数(平均)は、小学校が3.2日、中学校が3.1日、高等学校が2.5日、特別支援学校が3.0日。

 新型コロナウイルス感染症感染拡大防止による校外研修の実施方法については、99.2%が「変更した」と回答。実施方法を「変更した」に回答した教育委員会の変更内容は、「集合型とオンラインの併用」が70.6%ともっとも多く、「オンラインのみ」3.2%、「その他」26.2%だった。「その他」と回答した場合の具体例としては、「9月下旬までは集合型研修を見合わせ、レポート提出等の代替研修とした。9月下旬より、参集する人数が少ない研修で集合型研修を実施した」「集合型研修の一部を同じ内容で複数回行い、受講人数を減らして実施した」等があがった。
《桑田あや》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top