ベネッセホールディングスは2022年2月14日、連結子会社で語学企業のBerlitz(ベルリッツ)を売却すると発表した。全株式をカナダのILSC Holdings LPへ譲渡する。 1878年創業のベルリッツは、1993年にベネッセホールディングスの連結子会社、2001年に完全子会社となった。独自の語学学習法である「ベルリッツ・メソッド」により、語学教育を核とするコミュニケーション・ビジネス、個人や組織の発展、グローバル化に貢献する事業モデルを世界各国で展開している。 新型コロナウイルス感染症の拡大や競合の台頭等、近年の厳しい環境下においても、経営体制の強化や新しいオンラインコースの投入、デジタルマーケティングの強化、事業構造改革を推進してきた。 中期経営計画では、「事業の選択と集中」に継続的に取り組んでいる。ベルリッツについてグループの事業ポートフォリオの中での位置づけを議論し、複数の候補先と交渉した。その結果、シナジー効果の見込めるILSC Holdings LPのサポートのもと事業成長を加速していくことがベルリッツのより一層の発展につながるとの結論に至り、ベルリッツの保有全株式を譲渡することとした。 なお、ベルリッツの財務面の改善を図るため、ベネッセホールディングスのベルリッツに対する貸付金や未収利息の貸付債権全額を放棄したうえで、株式譲渡を実施する。株式譲渡後も、ベネッセグループの留学支援事業をはじめとする各事業と、ベルリッツグループとの協力関係は維持する。 ILSC Holdings LPは、カナダで留学事業等の語学教育事業を行うILSC Education Groupを傘下にもつ。