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【外国人児童・保護者対応法を解説】外国人児童の転入・編入手続きは?

 小学館「学級担任のための外国人児童指導ハンドブック」は、長年、外国人児童指導に携わってきた多文化共生教育のスペシャリストが、一般校の学級担任向けに、外国人児童の支援法や、指導の方法、外国人保護者への対応法等をわかりやすく解説した本。

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日本語が全くわからない子が転校してくる (c) 畠山きょうこ
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 小学館「学級担任のための外国人児童指導ハンドブック」は、長年、外国人児童指導に携わってきた多文化共生教育のスペシャリストが、一般校の学級担任向けに、外国人児童の支援法や、指導の方法、外国人保護者への対応法等をわかりやすく解説した本。今回は、外国人児童の転入・編入手続きについて紹介する。

学級担任のための外国人児童指導ハンドブック(小学館)
日本語が全くわからない子が転校してくる (c) 畠山きょうこ


来日する時期に傾向はあるの?


 世界の多くの国では9月入学が主流となっているため、来日する外国人児童の受け入れ時期はさまざまになります。地域差はありますが、海外から来日する時期は、大きく以下の2つのタイプがあります。

 1つ目は、夏季休業中に来日し、夏休み明けから転入・編入学するケースです。母国の学校が9月入学の場合は、翌年の6月に終業・卒業をすることになるために、7月または8月に来日することが多いようです。しかし、この場合は、転入する学年をすでに母国で9月までに終業・卒業していることになり、教科によって進度の差が見られるという問題があります。

 2つ目は、1月後半から2月半ばに迎える旧正月に合わせて来日するケースです。旧正月が国の休日となっているのは、中国・韓国・ベトナム・シンガポール・マレーシア・カンボジア等のような東アジア・東南アジアが中心となります。旧正月に来日する場合は、卒業を目の前にして転入・編入学してくることがあるので、受け入れ時の日本語支援等を十分に行うことができない場合があります。

外国人児童の転入・編入手続きは何をする?


 転入・編入学の手続きについては、一般的に、まず居住地の自治体への住民登録の際に発行される「外国人就学申請書」を受け取り、学校で受け入れの手続きを始めます。まず、保護者から学校長が申請書を受け取り、パスポートや在留カードで、「国籍」「正式な名前」「生年月日」「住所」を確認し、申請書に必要事項を記載します。特に、出入国記録は受験の際の重要な資料となる場合があるので、保護者の許可を得たうえで、パスポート(出入国のスタンプが押されているページのすべて)と在留カードをコピーします。

 そして、パスポートや在留カードの生年月日をもとに学年を決定して、申請書に記入します。時折、日本語ができないということを理由に、学年を下げたいと希望する方もいますが、将来のことを見据えて、保護者や子供とよく話し合うことが大切です。

 すべての手続きには1時間程度必要なことや、返却した申請書を保護者が自治体に提出しないこともあるので、申請書を書いた時点で一度、受け入れ手続きを終了し、自治体に提出後に改めて学校に来てもらう方法もあります。その間に、通訳が必要な場合は依頼したり、諸手続きや説明に必要な書類を準備したりすることができると思います。特に、日本語が不慣れな保護者・児童の受け入れが頻繁にある学校は、諸手続きに必要な資料を多言語化し、事前にセットしておくと良いと思います。

 児童・家庭環境等の聞き取りは、各学校の家庭環境調査に沿って行います。外国人児童生徒の場合、家族の国籍や名前、名前の読み方(ふりがな)、通称名の場合は本名、生育歴や学習歴、家庭環境、本人と家族の日本語能力・母語や英語の能力、日本語が通じる緊急連絡先、今後の滞在予定等について、特別な教育課程を編成する際の「個別の指導計画」に沿って、正確に聞き取ることが必要です。

学級担任のための外国人児童指導ハンドブック(小学館)

<協力:小学館>
学級担任のための外国人児童指導ハンドブック

発行:小学館 著/菊池聡
 外国人児童のいる教室で起こりがちなトラブルやエピソードを4コママンガで紹介しながら、外国人児童指導におけるさまざまな悩みに具体的に答え、すべての子供がともに学び成長していける教室をどのようにつくればよいかを易しく解説していく。

 日本語がわからない子供とのコミュニケーションの取り方や日本語指導、学習指導、外国人児童のいる学級のつくり方等、具体的な指導アイデアも満載で、多文化共生時代の学級担任の強い味方となる1冊だ。


《編集部》

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