デジタル教科書
読み
でじたるきょうかしょ
表記
デジタル教科書、学習者用デジタル教科書
分類
ICT、文部科学省
ひとことで言うと
紙の教科書の内容の全部をそのまま記録した電磁的記録である教材
解説
学習者用デジタル教科書とは、紙の教科書の内容の全部(電磁的記録に記録することに伴って変更が必要となる内容を除く)をそのまま記録した電磁的記録である教材と、学校教育法第34条第2項および学校教育法施行規則第56条の5で定められている。このため、動画・音声やアニメーション等のコンテンツは、学習者用デジタル教科書に該当しない。
これまでの学習者用デジタル教材と同様に、学校教育法第34条第4項に規定する教材(補助教材)は、学習者用デジタル教科書とその他の学習者用デジタル教材を組み合わせて活用し、児童生徒の学習の充実を図ることが想定される。デジタル教科書は、2018年の学校教育法等の一部改正等により制度化。2019年度から、一定の基準のもとで必要に応じて教育課程の一部において紙の教科書に代えて使用することができるようになった。
文部科学省が2021年6月に公表した「デジタル教科書の今後の在り方等に関する検討会議」第1次報告には、「GIGAスクール構想の実現を通じ、本格的に1人1台端末環境が整備される中、これからの学校教育を支える基盤的なツールとしてICTを最大限に活用しつつ、児童生徒の学習環境をより良いものに改善し、学校教育の質を高めていくためには、各学校におけるデジタル教科書の活用を一層推進する必要がある。今後、次の小学校用教科書の改訂時期である令和6年度(2024年度)を、デジタル教科書を本格的に導入する最初の契機として捉える」と記されている。
2020年度のデジタル教科書の発行状況は小学校用教科書が約94%、中学校用教科書が約25%であったが、2021年度はともに約95%に達している。文部科学省「令和元年度(2019年度)学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果」から、デジタル教科書普及状況は2020年3月1日時点で公立学校全体で7.9%、公立小学校では7.7%、公立中学校では9.2%、公立高校では5.2%であることが明らかになっている。
関連用語
GIGAスクール構想
最終更新日:2021年12月3日