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SSHの今後の方向性「第二次報告書に向けた論点整理」公開

 文部科学省は2020年12月2日、「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書に向けた論点整理」について、資料を公開した。

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SSH支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書に向けた論点整理【概要】
  • SSH支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書に向けた論点整理【概要】
  • SSH支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書に向けた論点整理【概要】
  • SSH指定校の目指す姿(イメージ)
  • SSH認定制度の導入(イメージ)
 文部科学省は2020年12月2日、「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 第二次報告書に向けた論点整理」について、資料を公開した。

 スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業は、生徒の科学的能力を培い、将来、国際的に活躍する科学技術人材を育成することを目的に、文部科学省が2002年度から実施している取組み。先進的な理数教育を実施する高校などをSSH指定校とし、学習指導要領によらないカリキュラムの開発・実践や課題研究の推進、観察・実験を通じた体験的・問題解決的な学習などを支援しており、2020年度現在、217校を指定している。

 2018年1月にはSSH事業の今後の在り方について検討する「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議」を設置し、同年9月に報告書がとりまとめられた。その後、2018年度予算執行調査における指摘やこれまでのSSH事業の成果、管理機関・SSH指定校からの要望などを踏まえ、事業成果の最大化を図るため、SSH事業の目指すべき姿やその実現のために取り組むべき方策を中心に検討を行った。

 今回公開された「第二次報告書に向けた論点整理」は、これまでの議論をもとに現時点での論点を整理したもの。今後、有識者会議において第二次報告の取りまとめに向けて検討を行うこととしている。

 SSH事業の目指すべき方向性については、「(1)将来、国際的に活躍しうる科学技術人材の育成」「(2)地域における科学技術人材育成ネットワーク拠点の形成」「(3)成果の普及・啓発の取組」の3つの観点から、SSH指定校に期待される役割を整理。たとえば(1)においては、「生徒の科学技術人材としての資質・能力を育成する教育手法の開発・実践」「理数系以外の教科への展開」「教師等の資質・能力の向上」「生徒の国際性の育成」「女子生徒への理数系教育の推進」が期待されるという。

 また、指定期数を経るほどにSSH指定校としての学校運営や指導のノウハウが蓄積し、取組みを高度化・深化させることが求められるとし、国・SSH指定校・管理機関で目指すべき姿を共有する必要性を指摘。指定期数に応じたSSH指定校の目指す姿(イメージ)を「I期:開発と安定」「II期:安定と特色」「III期:特色と変革」「IV期:深化と精選」「V期以降:科学技術人材育成システム改革を先導する役割」と整理し、これをもとに審査や評価への反映を含め、SSH指定校における実践へと実質化させることが求められるとした。

 今後の国による支援に関しては、一定の指定期間を終了した後、独自にSSH指定校の取組みを継続することを検討している学校が出始めていることから、従来の予算支援の取組みとは別に、新たな「認定制度(仮)」を創設する必要があるとした。一定期数以上のSSHの実績のある学校(一定の要件を備えた経過措置校、元指定校含む)を対象とし、認定期間は原則として5年間、制度の運用は2022年度以降を想定。科学技術人材育成のモデルとしてこれまでの研究開発の成果をもとにした多様な実践活動の普及・展開を目指す。資料ではこのほか、「長期指定校への支援」「経費支援の在り方」「自走化に向けた支援」についても触れている。

 SSH事業の目指すべき方向性の実現に向けて取り組むべき方策については、SSH事業における有効な評価方法の確立に向けて、関係機関のPDCAサイクルの構築を促すため、指針となる「評価ガイドライン(仮)」を策定する。ガイドラインには、SSH事業の目指すべき方向性、SSH指定校に期待される役割を踏まえた関係機関が取り組むべき事項や、各SSH指定校における日常の授業改善、学校評価、国による採択審査・中間評価、SSH事業全体の評価などといった各評価段階の位置づけ、各評価段階における観点の共通事項、共通的に求められる役割を盛り込むべき観点・事項としてあげている。

 「第二次報告書に向けた論点整理」は、文部科学省Webサイトにて公開されている。
《桑田あや》

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