東計電算は、クラウド型決済情報管理システム「K-front」において大学向けのWeb振替口座登録機能のプラットフォーム化を図り、2020年4月より大阪大学に提供している。 K-frontは、複数の決済代行会社との間で発生する決済業務情報を、一括してクラウド上で統合的に管理できるプラットフォーム。K-frontを導入すると、各決済サービスに応じて接続インターフェースを構築する必要がなくなり、1つの統合した情報として簡単に管理できるようになる。顧客情報の登録・管理をK-frontのプラットフォーム上で行えるので、手作業での情報入力や紙での個人情報の保管、個人情報データの管理の必要もなく、経費削減や情報漏洩の防止にもつながる。 大学では授業料の徴収を、支払主(おもに学生の保護者)による金融機関への「振込型」と、支払主が提出した預金口座情報から自動で引き落とす「振替型」のどちらかで行っており、多くの大学では「振込型」の決済処理が行われている。大学の事務作業をデジタル化する機運の高まりや、新型コロナウイルス感染症の拡大により、大学に非対面のワークスタイルを整備することが急務となっている。このため、Webを活用した「振替型」の決済処理に切り替えたいという大学側のニーズが増えている。 K-frontを導入することで、「振替型」のデジタル化をより低コストで、かつ非対面によりスムーズに進めることが可能になる。また、振替口座登録から決済処理まですべてK-front上で一括して行うことができ、支払主の個人情報管理(口座情報の保持)、口座振替依頼データ作成・伝送、振替案内状(圧着はがき)作成・発送までK-frontで対応できる。 2020年4月にK-frontを導入した大阪大学では、これまでの紙による口座振替依頼書での運用を廃止し、依頼書の紛失・漏洩のリスクを軽減しながら、コロナ禍における非対面による業務の効率化を実現した。 東計電算は、2021年春までには教材購入や検定料徴収といったさまざまな学内決済に活用できるスマートフォン向けPayサービスなどの新たな決済手段を順次導入する予定だという。