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学校再開支援費「十分活用できた」48%、用途は消毒用品が最多

 新型コロナウイルス感染症の対策第2次補正予算で予算化された「学校再開支援費」は、48%の学校で「十分活用できた」と回答したことが、日本教職員組合が2020年8月20日に発表した調査結果より明らかになった。

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「学校再開支援費」の活用状況
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 新型コロナウイルス感染症の対策第2次補正予算で予算化された「学校再開支援費」は、48%の学校で「十分活用できた」と回答し、購入したものは「消毒用アルコール、消毒用石鹸」がもっとも多かったことが、日本教職員組合が2020年8月20日に発表した調査結果より明らかになった。

 2020年6月12日に新型コロナウイルス感染症に関する政府第2次補正予算「学校再開に伴う感染症対策・学習保障に係る支援経費(学校再開支援費:405億円)」が成立した。各学校が段階的に教育活動を再開するにあたって、感染症対策や子どもへの学習の保障に取り組む際に、校長の判断で学校再開支援費を活用し、迅速かつ柔軟に対応することができる。

 日本教職員組合(日教組)は、この予算が趣旨に照らし実効性が担保されるか、さらなる予算拡充の必要はないかを目的とした調査を実施し、14都道府県から384校の回答を得た。調査期間は2020年6月15日~7月17日。

 「学校再開支援費」の活用状況は、「学校が必要とするものの購入に十分活用できた」が48%ともっとも多く、「学校が必要とするものの購入に一部活用できた」33%、「学校では十分に活用できなかった」19%が続いた。

 「学校再開支援費」で購入したもの・購入予定のものは、「消毒用アルコール、消毒用石鹸」が328校ともっとも多く、「マスク、フェイスガード、使い捨て手袋、ペーパータオル」185校、「エアコン、扇風機(体育館用大型扇風機)、空気清浄機」147校、「非接触体温計、体温計、体温測定用サーモグラフィー」98校、「網戸」27校、「PC、タブレット、wifi設備」25校などが続いた。

 調査結果から、日教組は「感染状況、学校種等の学校の実態が異なる中で、それぞれの学校のニーズに応じた予算措置は有効である」とし、「今後、『寒さ』対策にむけた環境整備のための予算措置が必要とされる」と考察している。
《工藤めぐみ》

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