日本では2015~2024年に初等教育段階の児童数が7%減少する一方、教員数は7%増加していることが2026年9月29日、経済協力開発機構(OECD)が公表した報告書「図表で見る教育2026(Education at a Glance 2026)」より明らかになった。
「図表で見る教育」は、定量的で国際比較が可能な教育データとして毎年公表されている。2026年版では、教育へのアクセスや教育成果、教育への投資、教員や学習環境などについて、日本の状況をOECD加盟国などと比較した。
日本では2015~2024年に初等教育段階の児童数が7%減少した一方、教員数は7%増加。OECD全体では同期間に初等教育の児童数が2%増、教員数も13%増加しており、日本とは異なる動きがみられた。
日本では児童生徒数の減少にともない、同期間に学級数も初等教育段階で7%、中等教育段階で8%減少している。一方、2024年の中学校の学級規模は32人で、OECD平均の23人を上回り、OECD加盟国の中でも大きい水準となっている。
今後、5~14歳人口は2024年から2033年にかけて19%減少すると予測されている。OECDは、教員の需要は児童生徒数だけでなく、学級規模や教員の離職、教育への財政支出、地域ごとの人口分布など、さまざまな要因によって左右されるとしている。
教員不足を「欠員」という観点から見ると、日本の数値は高くない。2025/26年度の始業時または直前における公立中等教育機関の教員の未充足ポストは0.3%。初等・中等教育をあわせた未充足ポストの割合は、2021/22年度の0.2%から2025/26年度には0.4%に上昇したものの、経年データがある国・地域と比較して低い水準となっている。
また、日本では、必要な資格をもたない教員が教員全体に占める割合はゼロで、OECDの多くの国でみられる「資格をもつ教員そのものが不足する」という状況とも異なっている。ただしOECDは、各国で教員の採用制度などが異なるため、欠員率の国際比較には慎重さが必要としている。
一方、教員の勤務時間をみると、2023年のフルタイム教員の週あたり勤務時間は日本が50.4時間、OECD平均が40.8時間で9.6時間上回った。週5日勤務として計算すると、日本の教員は1日あたり約1.9時間、OECD平均より長く働いていることになる。学士または修士号を取得したフルタイム就業者も、日本が44.1時間、OECD平均が41.5時間と、日本の勤務時間のほうが長い。
日本の中学校教員では、実際の勤務時間の10%を課外活動に費やしており、OECD加盟国の中でもっとも高い割合となった。
OECD国際教員指導環境調査(TALIS)2024では、給与を除く勤務条件に満足している日本の教員は37.3%で、OECD平均の68.4%を大きく下回った。給与に満足している教員も28.6%で、OECD平均の38.7%を下回っている。
少子化によって児童生徒数が減少する一方、教員数は増加している日本。今後さらに子供の数が減少すると見込まれる中、教員の需要は、児童生徒数だけでなく学級規模や勤務時間、担当する業務など、さまざまな要因を含めた総合的な視点が求められる。













