教育業界ニュース

年内入試の面接必須化、私大8割「現体制で対応可能」規模や所在地で差

 年内入試における面接試験の必須化に対し、約8割の私立大学が「現体制で対応可能」とする一方、約2割の大学で「一部見直し」や「抜本的な見直し」が必要と回答していることが2026年9月25日、リクルート進学総研の調査結果からわかった。大規模大学ほど体制の見直しを迫られている割合が高かった。

教育行政 その他
総合型選抜、学校推薦型選抜(公募制)の面接必須化に対して、現在の人員や試験の実施方法での対応は可能かどうか
  • 総合型選抜、学校推薦型選抜(公募制)の面接必須化に対して、現在の人員や試験の実施方法での対応は可能かどうか
  • 年内入試における面接の実施状況と実施形態
  • 年内入試における面接の実施状況と実施形態
  • 年内入試の面接必須化に向けた検討状況と課題

 年内入試における面接試験の必須化に対し、約8割の私立大学が「現体制で対応可能」とする一方、約2割の大学で「一部見直し」や「抜本的な見直し」が必要と回答していることが2026年9月25日、リクルート進学総研の調査結果からわかった。大規模大学ほど体制の見直しを迫られている割合が高かった。

 「年内入試に関するアンケート2026」は、総合型選抜・学校推薦型選抜(公募制)における面接試験の実施状況と、面接必須化に対する私立大学の意向を明らかにすることが目的。2026年7月6日~8月7日、全国の私立大学・短期大学の入試関連部署を対象にインターネットで実施した。有効回答数は266件(大学228件、短期大学38件)。

 年内入試における面接の実施状況については、総合型選抜では80.5%、学校推薦型選抜(公募制)では64.7%の大学が「全受験者に面接を実施」と回答した。一方、「面接実施なし」「選抜自体なし」をあわせた割合は、総合型選抜1.2%に対し、学校推薦型選抜(公募制)は24.8%と選抜区分による差がみられた。

 面接の実施形態は、いずれの選抜でも「個人面接」が最多(総合型92.0%、学校推薦型87.0%)、ついで総合型選抜では「プレゼンテーション型」(39.5%)、学校推薦型選抜では「口頭試問型」(23.0%)となった。1人あたりの面接時間は「10~20分」がもっとも多く、総合型選抜69.2%、学校推薦型選抜72.5%を占めた。

 年内入試における面接評価の割合は「50%以上」がもっとも多く、総合型選抜で52.1%、学校推薦型選抜(公募制)で40.5%だった。面接で評価する観点については、総合型選抜では「志望理由の明確さ」86.7%、「学習意欲」85.6%、「思考力・判断力・表現力」82.1%が上位。学校推薦型選抜(公募制)でも「思考力・判断力・表現力」86.5%、「志望理由の明確さ」86.0%、「学習意欲」86.0%がトップ3を占め、両選抜で重要視されている項目は共通していた。

 一方、面接必須化に対する対応については、全体では77.8%が「現体制で対応可能」と回答した。「一部見直しが必要」は15.0%、「抜本的な見直しが必要」は7.1%となった。入学者規模別にみると、「見直しが必要(一部または抜本的)」と答えた割合は入学者1,000~1,800人未満の大学で42.5%、1,800人以上の大学で46.9%に達し、大学の規模が大きいほど再構築の必要性が高いことがわかった。地域別では、北海道・東北(100.0%)や関東・甲信越(91.1%)では、ほぼすべての大学が現状の体制で対応可能とした。

 体制の見直しが必要と回答した大学59校に対し、面接必須化に向けた今後の対応策を尋ねた結果では、「面接形式の変更(個人面接からグループ面接など)」が45.8%でもっとも高く、「オンライン面接の導入」「面接官の増員」がいずれも39.0%で続いた。また、全回答校に面接試験の運営上の課題を聞いたところ、「面接官の人員不足」が55.3%でトップとなり、「面接官ごとの評価のばらつき」51.1%、「教職員の身体的・精神的負担の増加」41.0%が続いた。

 リクルート進学総研は、調査結果を受けて「今後の対応策としては、面接官の人数確保や実施プロセスのオンライン化・効率化といった運営の再構築が必要になるだろう」と分析している。

《奥山直美》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top