文部科学省の松本洋平大臣は2026年6月19日の記者会見で、全国の教育委員会で導入が進むスクールロイヤーについて、「教職員の負担軽減だけでなく、保護者とのより良い関係を構築する観点からも有効」との認識を示した。また大学再編については、機械的に数値目標を設定することは難しいとの見解を示した。
会見では、スクールロイヤーが全都道府県に広がる見通しとなったことを受け、その意義について質問が出た。松本大臣は、子供や学校が直面する課題が多様化・複雑化しているとしたうえで、保護者対応などにおいて、必要に応じてスクールロイヤーが関与することで「適切な問題解決が図られる」と説明した。また、教職員の負担軽減だけでなく、学校と保護者のより良い関係構築にもつながるとの考えを示した。
保護者との信頼関係が損なわれるのではないかとの指摘に対しては、適切な問題解決を支える役割への期待を述べた。教育行政に係る法務相談体制構築の手引きでも、学校が保護者との信頼関係を損なうことなく対応する重要性を示しているとし、今後も教育委員会への周知を進める考えを述べた。
大学再編に関しては、日本維新の会が2040年までに大学数を約300校に集約する目安を提言したことについて、18歳人口の減少を見据えた大学規模の適正化は重要な課題としながらも、「機械的に大学数の数値目標を設定することは難しい面もある」と説明した。文部科学省としては、適正化とともに教育の質向上や地域に必要な高等教育機会の確保、デジタル分野人材の育成などを総合的に進める考えを示した。
このほか、自衛隊に関する2件の質問にも回答した。沖縄県石垣市の中学校で海上自衛隊が採取した南極の氷を教材として活用した理科授業については、自然科学への興味・関心を育む取組みであり、「特段問題があるとは考えていない」と述べた。加えて、自衛隊は災害対応や南極観測事業などで重要な役割を担っており、学習指導要領でもその役割を学ぶ内容が盛り込まれていると説明した。さらに、名古屋大学の学園祭で予定されていた自衛隊ブースの出展が中止となった件については、「学生による主体的な企画がこのような経緯で中止されたことは誠に残念」と述べ、今後大学が行う検証を踏まえ必要な助言を行う考えを示した。
さらに、教員確保に向けた取組みとして、7月20日から放送開始予定のテレビドラマ「GTO」とのタイアップについても説明した。全国の高校や大学などに配布するポスターには「あなたに出会うのを待っている生徒がいる」とのキャッチコピーを採用。松本大臣は、教師が生徒ひとりひとりに向き合う姿を描く同作品を通じて教職の魅力を広く発信したいとし、「今働いている教職員ひとりひとりがグレートティーチャーだ」と語った。







