島根県立隠岐島前高校は2026年度より、全国の教員を対象とした新たな越境型研修制度「教員の島留学」を開始する。教員が離島に身を置き、自らの専門性と情熱を解き放つための挑戦の場として、「教科×探究」の実践と「マイプロジェクト」の遂行という2つの柱に取り組む。2026年3月より募集を開始し、数学・国語各1名を受け入れる。
隠岐島前高校は、隠岐島前地域(海士町・西ノ島町・知夫村)で唯一の高校。これまで全国の生徒を対象とした「島留学制度」を通じて、越境がもたらす成長を証明してきた。今回、その対象を教員へと広げ、教員が「安定」の枠を飛び出し、「持ち味を炸裂」させる姿を通じて、予測不能な未来を生きる子供たちのロールモデルとなることを目指す。
「教員の島留学」で着任する教員には、従来の校務に加え、2つの柱に深くコミットすることが求められる。1つ目は「教科×探究」の実践。単なる知識伝達にとどまらない、社会や地域と接続した「探究的な教科指導」を実践する。島全体をフィールドに、生徒の「なぜ?」を引き出し、教科の専門性を地域社会にひらく新しい授業モデルを構築する。授業例として、数学×探究「海士町伝統行事・綱引き大会の勝敗を確率統計で解き明かす」、国語×探究「隠岐に伝わる民話を発掘&再編纂」などがあげられている。
2つ目は「教員のマイプロジェクト」の遂行。教員自身が1人の人間として、自身の関心があるテーマで「マイプロジェクト(個人プロジェクト)」に取り組む。テーマ例として、部活動の地域移行、越境活動による教育効果、教育現場のDXなどが示されている。
同校は、現代の教育現場では教員が「正解を教える存在」として固定化され、自らの専門性や関心を発揮する余白が失われつつあると指摘。教員が「安定」の枠を飛び出し、「持ち味を炸裂」させる姿こそが、予測不能な未来を生きる子供たちのロールモデルになるとしている。
募集開始は2026年3月。対象は高等学校教諭普通免許状(数学)の所有者もしくは指導経験のある人、または高等学校教諭普通免許状(国語)の所有者もしくは指導経験のある人。公立・私立などキャリアは不問。選考後、正式に教員の島留学となった場合には、島根県公立学校臨時的任用教員等の講師登録をする。期間は2026年度の1年間で、更新は応相談。人数は数学枠1名・国語枠1名。申込方法は、島根県立隠岐島前高校「教員の島留学事務局」宛てのメール。選考方法は書類審査、オンライン対話型選考。







