文部科学省は2025年6月25日、理系学部への再編や定員増などの取組みを支援する「大学・高専機能強化支援事業」の第3回公募選定結果を発表した。申請のあった62件の提案のうち、支援1は上智大学など27件、支援2はお茶の水女子大学など19件の提案が選定された。
大学・高専機能強化支援事業には、公私立大学が対象の支援1「学部再編等による特定成長分野への転換等」と、国公私立大学・高専が対象の支援2「高度情報専門人材の確保に向けた機能強化」の2つがある。第3回となる今回は、2024年12月13日～2025年2月28日まで公募を受け付け、大学改革支援・学位授与機構にて審査し計46件を選定した。
支援1は公立大学4件、私立大学23件の計27件を選定。上智大学は「理工学部デジタルグリーンテクノロジー学科」、東邦大学は「生命理工学部」、また先行審査で選定された東京理科大学は「理学部第一部科学コミュニケーション学科」と「創域情報学部情報理工学科」の設置を計画している。
支援2は国立大学5件、公立大学3件、私立大学4件、国立高専6件、公立高専1件の計19件を選定。弘前大学、岩手大学、お茶の水女子大学などが上限10億円を助成する一般枠、明治学院大学や周南公立大学などが上限4億円を助成する特例枠で選定された。
同事業は、デジタル・グリーンなどの成長分野の学部設置等に必要な資金に充てるための助成金を交付することで、成長分野の学部設置等を促進することを目的としたもの。3,002億円の基金による安定的で機動的かつ継続的な支援が行われる。支援1は最長8年、支援2は事業計画に基づき最長10年間の助成期間を設けている。
