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SNS誹謗中傷防止教材…LINEみらい財団×常葉大が開発

 LINEみらい財団と常葉大学は、SNSの誹謗中傷リスクを学ぶことを目的とした情報モラル教材「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方を考えよう」を共同開発した。2025年2月10日より、LINEみらい財団の公式Webサイトで教材を公開しており、無料ダウンロードが可能。

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情報モラル教材「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方を考えよう」
  • 情報モラル教材「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方を考えよう」
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 LINEみらい財団と常葉大学は、SNSの誹謗中傷リスクを学ぶことを目的とした情報モラル教材「ネットの書き込みに対する上手なリスクの見積もり方を考えよう」を共同開発した。2025年2月10日より、LINEみらい財団の公式Webサイトで教材を公開しており、無料ダウンロードが可能。

 教材開発の背景には、若年層のスマートフォン所持率が中学生で約8割、高校生では9割以上に達している現状がある。SNSの普及により、ネット上でのコミュニケーションが増加し、誹謗中傷の被害を受ける子供たちも増えている。こども家庭庁の報告書によれば、小学生から高校生にかけて「悪口やいやがらせのメッセージやメールを送られたり、書き込みをされたことがある」児童・生徒の割合は年々増加傾向にあり、情報化社会を生きていく子供たちの情報モラル育成が急務となっている。

 今回、LINEみらい財団と常葉大学教育学部・酒井研究室は、子供たちが誹謗中傷の加害者や被害者になることを防ぐため、SNSの誹謗中傷リスクを学ぶことを目的とした情報モラル教材を共同開発した。この教材は、「ネットコミュニケーションのリスクの見積もり方」をテーマに、シチュエーション別の情報発信リスクや誹謗中傷の被害に遭った際の対応方法についてワーク形式で学ぶことができる。

 教材のねらいは、ネット上の発信リスクをグラデーションとして捉えさせること、悪質な書き込み被害に対する投稿基準や対応の目安を考えること、加害者と被害者だけでなく周囲の要因によるリスクの変化を踏まえた見積もり方を考えること、の大きく3点にある。実際のリスクを想定したワークにより、子供たちはネットコミュニケーションの難しさやリスクを見積もることの大切さを実感できる内容となっている。

 教材はLINEみらい財団の公式Webサイトで公開されており、無料でダウンロード可能。また、現在18都県82市区町村の教育機関で活用されている活用型情報モラル教材「GIGAワークブック2026年度版」での掲載も予定している。

 2025年4月からは中学校・高校を対象にした本教材のオンライン授業も実施予定。講演依頼の受付も開始している。詳細はLINEみらい財団の公式Webサイトで確認できる。

◆教材:“ネットの書き込み”に対する「上手なリスクの見積もり方」
対象:中学校・高校
実施時間:50分
対応教科・領域:特別活動を中心に、道徳・国語・社会・技術・家庭・情報・総合的な学習(探究)の時間
教材ダウンロード:LINEみらい財団の公式Webサイトよりダウンロード可能

《風巻塔子》

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