文部科学省は、都道府県または指定都市の教育委員会を対象に、子供の新たな学びの実現に資する学校管理職マネジメント力強化推進事業を公募する。公募締切は2025年3月10日午後5時。審査結果は3月下旬に通知予定、4月以降に契約締結・委託事業開始する。
この取組みの背景には、教育課題の多様化・複雑化がある。新たな時代に必要な力を育成するためには、教科等横断的、探究的な学習の推進が求められている。これに対応するため、学校管理職には、情報の収集・整理・分析能力や、関係者の相互作用を促進するファシリテーション能力が求められる。このため、教育委員会が実施する管理職研修において、学校における働き方改革を含む、学校の組織としての教育力や課題対応力を最大化するために必要な高度なマネジメント能力等が一層高まるよう、研修プログラムの開発やフォーラムの開催を行う。
探究型研修プログラムは、参集研修と校内実践を繰り返す形式で行われる。参集研修では、組織や教師個人の現状把握や課題設定に関する協議・演習が行われ、校内実践では、チーム学校としての体制づくりが進められる。これにより、学校管理職のアセスメント能力やファシリテーション能力を強化し、教科等横断的な子供の学びを実現することを目指す。
この事業の必須要件として、参集研修と校内実践の往還、3年間の継続的取組、中堅教員のペア参加、指導助言大学の参画があげられている。各必須要件の詳細については、公募要領に掲載されている。
さらに、次回公募予定の事業として、全国の教育委員会や学校管理職を対象にしたフォーラムの開催が計画されている。このフォーラムでは、探究型研修の成果報告が行われる予定であり、教育課題への組織的対応を実現するための知見が共有される見込みだ。
公募対象は都道府県または指定都市の教育委員会で、事業規模は1件当たり510万3,000円(上限)とされている。採択件数は7件を予定しており、委託期間は3年間(委託契約の締結日から2028年3月31日までの間)。公募の締切りは2025年3月10日午後5時で、審査結果は同年3月下旬に通知予定。4月以降に契約締結・委託事業を開始する。