大分県教育庁教育人事課は、令和7年度に実施する公立学校教員採用選考試験の変更点を発表した。おもな変更点は、第1次試験の県外会場増設、受験資格の緩和、小学校教諭の専門試験内容変更、特別支援学校教諭及び特別選考IVの受験資格緩和、採用時期延期の対象拡大、補欠合格制度の導入である。詳細は4月上旬に実施要項で公表される予定だ。
第1次試験の県外会場は、これまで大阪会場のみだったが、東京会場と福岡会場が新たに設置される。これにより、県外在住者の受験負担が軽減されると同時に、受験者の確保が見込まれる。
一般選考の受験資格要件については、大学3年生も受験できるようになるなど、より幅広い層に門戸が開かれた。特別支援学校教諭の受験資格も緩和され、採用後3年以内に特別支援学校教諭普通免許状を取得する意思があれば、試験に挑戦できるようになる。
小学校教諭の第1次試験専門試験内容では、英語からリスニングが廃止される。これまではリスニングを含んでいたが、今後は含まれないことになり、第2次試験では引き続き英語のスピーキングが実施される。
特別選考IV(他県教諭特別選考)では、小学校教諭および中学校教諭の受験資格が緩和され、私立学校の正規教員も受験可能となる。これまでは公立学校または国立大学法人が所管する学校の正規教員に限られていた。
採用時期延期の対象も拡大され、大学院修士課程等での修学を希望する大学生(大学院生を含む)だけでなく、教員免許状の新たな取得等のために大学の専攻科等での修学を希望する大学生も対象に含まれるようになった。
新たに導入される補欠合格制度では、一般選考の各試験区分の第2次試験合格者選考において、合格者に加えて補欠合格者を決定する。補欠合格者は、合格者と同様に選考され、補欠合格者名簿に登載される。辞退者が出た場合には順位順に新たな合格者となる。なお、補欠合格者名簿の登載期間は、実施年度の3月31日まで。
令和8年度大分県公立学校教員採用選考試験の第1次試験は、令和7年6月15日に実施される。その他の日程については現在調整中であり、詳細は実施要項の公表時に案内予定。