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私大連「生成AI導入チェックリスト第1版」公表

 日本私立大学連盟は2023年7月24日、生成AIの導入に関して正負の側面を踏まえた適切な導入を行うための重要項目を整理し、「大学教育における生成AIの活用に向けたチェックリスト(第1版)」として公表した。

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 日本私立大学連盟は2023年7月24日、生成AIの導入に関して正負の側面を踏まえた適切な導入を行うための重要項目を整理し、「大学教育における生成AIの活用に向けたチェックリスト(第1版)」として公表した。

 チェックリストは、加盟大学自らの検討を促すことを目的に、「大学が組織的に検討すべき事項」と「教員が個々の工夫で検討すべき事項」を区別し、具体的な検討項目を提示している。実際の運用は、各大学や教員の判断に委ね、状況に応じて項目の追加・削除などカスタマイズして活用することを想定している。

 検討項目は、「1.全般」「2.教育」「3.環境・体制整備」の3カテゴリーに区分し、優先度の高い順に「第1ステップ:最優先事項」「第2ステップ:優先事項」として整理。

 たとえば、教育「成績評価」で、大学が組織的に検討すべき最優先事項については、学生に対して「禁止する場面と活用できる場面を示しているか」「生成AIで作成したレポートや論文を自らが作成したとして提出することは不正行為であることを示しているか」「禁止する場面で活用した場合の罰則を示しているか」の3点を提示。

 教員が個々の工夫で検討すべき最優先事項としては「レポートや論文の審査に関しては、生成AIが利用される可能性を十分認識したうえで、さまざまな方法を組み合わせるなど、評価方法を工夫しているか」をあげている。

 今後の課題については、大学が組織的に生成AIが作成した文章・画像などを検知するプログラムの開発・導入を行うことや、国内外の大学の先行事例収集・周知のほか、学生や教員が生成AIに関するサポートを受けられる体制の整備と、ガイドラインの改善意見などを受け付ける体制整備を提示。教員個々においては、シラバスや課題、教材、試験問題を作成する際の活用および、国内外の大学の生成AIを活用した授業を参考にした授業設計などが想定できるとしている。

《川端珠紀》

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