じゃらんリサーチセンター(JRC)は静岡大学と共同で、キャリア教育に「余暇の過ごし方」の視点を取り込んだ教育プログラムを開発。2023年7月4日、静岡県内の高校で実施した授業のようすを公表した。使用教材は、教育関係者・旅行業界向けに無料提供している。
教育プログラムは、「旅行」をテーマに、自分の「余暇」に対する視点を広げ人生をどう豊かにするかを考えるための高校生向けキャリア教育教材。静岡大学塩田研究室とJRCが共同開発。両者は、同プログラムを用いて5月と6月に、静岡県内の富士市立高校と私立浜松聖星高校にて授業を行っている。
授業の中で実施したアンケート調査によると、「旅行に行きたいと思う」という質問には、5段階評価で授業前は平均4.16点だったのに対し、授業後は4.55点と、旅行意向が増加していた。さらに、「やってみたいこととして旅行の優先順位は高い」という質問に対しては、授業前は平均3.6点、授業後は4.5点へ。「将来は仕事以外の時間を充実させたいと思う」という質問に対しては、授業前は平均4.68点、授業後は4.75点に増加していることがわかった。
生徒からは「自分が思っている好みとはまったく別の結果で驚いた。結果を見ると、確かに自分の行きたい旅行の種類だった」「好きなことから自分にあっている旅行が見つけ出せて楽しかった」「将来仕事以外の余暇も充実させるようにしたい」などの声があり、授業に参加したことでキャリアにおける余暇の大切さや旅行への意欲が高まり、選択肢が広がったようすがうかがえる結果となった。
教材「人生を楽しむためのキャリア教育-好きを分解する【旅行編】-」は、教育関係者や旅行業界向けに無料で提供。静岡大学塩田研究室のWebサイトからダウンロードできる。