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地域中核・特色ある研究大学の強化へ…制度骨子と基金運用方針を公表

 文部科学省は2023年4月14日、「地域中核研究大学等強化促進基金の運用基本方針」と「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業の制度骨子」を決定し、公表した。基金を適切に運用するための基本方針、事業の制度骨子をまとめている。事業は5月以降に公募開始予定。

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地域中核研究大学等強化促進基金の運用基本方針等を決定
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  • 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業

 文部科学省は2023年4月14日、「地域中核研究大学等強化促進基金の運用基本方針」と「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業の制度骨子」を決定し、公表した。基金を適切に運用するための基本方針、事業の制度骨子をまとめている。事業は5月以降に公募開始予定。

 文部科学省では、地域中核・特色ある研究大学が、その強みや特色ある研究力を核とした経営戦略のもと、他大学と連携等を図りつつ、研究活動の国際展開や社会実装の加速により研究力強化を図る取組みを支援するため、日本学術振興会(JSPS)に地域中核研究大学等強化促進基金を造成している。

 今回、4月14日付で「地域中核研究大学等強化促進基金の運用基本方針」と「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業の制度骨子」を決定した。

 地域中核研究大学等強化促進基金の運用基本方針は、基金を適切に運用するため基本方針を定めたもの。基金から支出する助成金について、交付対象、費目間流用、交付申請等をまとめている。

 助成金により行う補助事業は、文部科学省とJSPSによる進捗管理と中間年(3年度目をめど)および最終年(5年度目をめど)における評価を実施。文部科学大臣は、基金の運用開始5年以内に執行状況や成果等を検討し、結果に基づいて必要な見直しを行うとしている。

 一方、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業は、日本全体の研究力を向上させるため、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と並行して、地域の中核大学や研究の特定分野に強みをもつ大学の研究力強化を図る環境整備を支援する事業。制度骨子には、事業公募の対象、申請方法、支援内容、審査方法、事業推進のあり方等を示している。

 支援対象は国公私立大学。事業への申請は1大学あたり1件とし、他機関とともに申請する場合は、提案大学に連携機関を加える。支援額は、1件あたり5年間で最大55億円程度(戦略的実行経費が最大25億円程度、研究設備等整備経費が最大30億円程度)。制度骨子では、大学間連携の意義やイメージ例も載せている。

 なお、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業の公募は、JSPSにおいて5月以降に開始予定。文部科学省では公募開始までの期間、申請を検討している大学を対象に事前相談(オンライン可)も適宜受け付けている。

《奥山直美》

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