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東大基金、高リスク・高リターンの投資に積極転換

 東京大学基金は、資産を運用する基本ポートフォリオについて、より高いリスクとリターンの特性をもつオルタナティブ(代替)資産配分を現状の2割から6割に引き上げることを決めた。

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 東京大学基金は、資産を運用する基本ポートフォリオについて、より高いリスクとリターンの特性をもつオルタナティブ(代替)資産配分を現状の2割から6割に引き上げることを決めた。

 東京大学基金は、寄付金を原資に運用。2027年の大学創設150周年を見据え、「UTokyo NEXT150」と名付けた寄附募集キャンペーンも開始している。2022年度の寄付総額は5億5,294万5,507円(2023年3月31日現在Webサイト掲載分)。2023年4月時点の運用額は110億円。

 2018年11月より策定したポートフォリオに基づく分散投資運用を行っており、2023年1月には新たな基本ポートフォリオを決定した。株式や債券等の伝統的資産よりも高いリスク・リターン特性をもつオルタナティブ資産は、現状の2割から6割に増やす。一方、円ベース債券は現状の6割から2割に引き下げる。グローバル株式は現状の2割を維持する。これにともない、期待リターンも従来の3.5%から5%に引き上げる。

 英米の研究大学の資金規模の成長は著しく、日本の大学との差は拡大している。ハーバード大学では、2021会計年度において、52億ドルの収入のうち、約4割にあたる20億ドルを大学基金の運用益から配分している。日本政府は、大学ファンドを通じた世界最高水準の研究大学の実現に向けて、国際卓越研究大学制度を創設。大学独自基金の拡充等を目指している。

《奥山直美》

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