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学校の金融教育「受けておきたかった」約7割

 学校での金融教育に関する意識調査で、「金融教育を受けておきたかった」と回答した成人が約7割にのぼったことが、2022年3月16日にエイチームフィナジーが公表したデータで明らかとなった。

事例 その他
成人の約7割が金融教育を受けておきたかった
  • 成人の約7割が金融教育を受けておきたかった
  • 「あなたは、学校の授業で金融教育を受けておきたかったと思いますか?」
  • 「ご自身の金融リテラシーは高いと思いますか?」
  • 「あなたが現在、正しく仕組みを理解していると思う金融商材を選択してください。」
  • 「あなたが、成人になる前に正しく習っておきたかったお金の知識を選択してください。」
  • 「お金の知識が無いことで困った経験はありますか?」
  • 資産運用デザインゲーム
 学校での金融教育に関する意識調査で、「金融教育を受けておきたかった」と回答した成人が約7割にのぼったことが、2022年3月16日にエイチームフィナジーが公表したデータで明らかとなった。

 学校での金融教育に関する意識調査は、全国の20歳から70歳以下の男女426名を対象に、エイチームフィナジーがインターネットで調査を実施した。調査期間は2022年2月4日~8日。

 「学校の授業で金融教育を受けておきたかったと思いますか?」との質問には、「受けておきたかったと思う(65.0%)」と約7割の人が回答。一方で、「受けておきたかったとは思わない」と答えた人はわずか11.5%で、多くの人が金融教育を学校の授業で受けたかったと悔しく感じている姿がうかがえる結果となった。

 「ご自身の金融リテラシーは高いと思いますか?」との質問には、「思わない(43.2%)」がもっとも多く、ついで「どちらでもない(30.8%)」。「思う」と回答した人はわずか17.1%だった。

 次に、正しく仕組みを理解していると思う金融商材について質問したところ、「クレジットカード(54.2%)」がもっとも多く、ついで「特になし(38.7%)」、「保険(35.7%)」であった。クレジットカードを理解しているという回答が多く得られたのは、日々の買い物に関係する身近な金融商材だからではないかと分析。一方で約4割が「特になし」と回答しており、正しく仕組みを理解しないまま金融商材を使っている人が意外に多いのかもしれないと推測している。

 成人になる前に正しく習っておきたかったお金の知識についての質問には、「お金の増やし方(49.3%)」がもっとも多く、ついで「お金の管理の仕方(43.7%)」。一方でもっとも少なかったのは「その他」「特になし」を除くと、「お金の稼ぎ方(27.9%)」だった。

 さらに、金融知識について内容を詳しく聞いたところ、「金融商品の長所・短所」「資産運用とリスク」「年金や社会保険の仕組み」等について、成人になる前に正しく習っておきたかったと回答。また、多くの人が「もし若い時から金融知識があればもっと資産が増やせた、損やリスクを回避できた」と切実な感想を添えていたという。

 そこで、お金の知識が無いことで困った経験があるかを尋ねたところ、「ある」と答えた人は42%だった。また、「ある」と回答した人に具体的な内容を聞いてみると、「保険や金融商品の説明を受けてもその商品が適切な価格設定なのか判断がつかなかった」「勧められるがままに金融商品を購入し、無駄な支出をしてきてしまった」「高い金利でローンを組んでいたが、わからなかった」等の声があがった。

 今回の調査では、社会人として生活していく中で必要となる金融とその知識について、学校教育では習うことがなかった世代の切実な思いを通して、金融教育の必要性が浮き彫りとなった。

 2022年4月からは高校でも金融教育が必修となる。エイチームフィナジーでは、資産運用について学びたい人向けに、Webアプリ「ナビナビ資産運用デザインゲーム」を2021年10月から公開。さまざまな職業の疑似体験で、ライフプランに沿ったファイナンシャル・プランニングを考えることができる。
《川端珠紀》

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