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保護者の塾選び、授業や実績よりもコミュニケーション重視

 保護者にとって「コミュニケーションを取りやすい学習塾」への注目度が高いことが、POPERが提供する、スクール専用業務管理&コミュニケーションアプリ「Comiru」が2022年2月1日に公表した「2021年度の中学受験実態調査」から明らかになった。

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子供に中学受験を受けさせようと思った理由
  • 子供に中学受験を受けさせようと思った理由
  • 子供の受験にかかったトータル費用
  • コロナ禍の受験における志望校選びのポイント
  • 今後受験を考えている保護者にお勧めする学習塾選びのポイント
  • 子供を学習塾に通わせるうえで、デジタル化されていてほしい項目
  • 中学受験に向き合う中で大変だったこと
  • Comiru
  • 大澤一通氏
 保護者にとって「コミュニケーションを取りやすい学習塾」への注目度が高いことが、POPERが提供する、スクール専用業務管理&コミュニケーションアプリ「Comiru」が2022年2月1日に公表した「2021年度の中学受験実態調査」から明らかになった。

 「2021年度の中学受験実態調査」は、2021年度の中学受験直前の子供をもつ保護者300人を対象に実施した。調査期間は2022年1月17日から1月20日でWebアンケート方式で実施している。

 「子供に中学受験を受けさせようと思った理由」について聞いたところ、1位は「質の高い教育を受けさせたかったから」で61.3%と6割を超えていた。2位は「子供の個性にあった教育を受けさせたいから」で49.0%、3位は「学力や価値観が近い子がいると思ったから」で33.0%だった。

 また、子供の受験にかかったトータル費用(学習塾代、夏期・冬期講習、出願費用等をすべて含め)の平均は「約94万円」だったこともわかった。もっとも高い金額を出した保護者は「120万円」と回答していた。

 「コロナ禍の受験における志望校選びのポイント」を聞いたところ、1位が「校風」で21.7%だった。一方で「偏差値」は3位の13.3%で、受験校選びにおいて偏差値よりも校風が重要視されていることがわかった。質の高い教育は高い偏差値よりも、校風が影響すると考える人が多いのではないかと推測できる。

 「今後受験を考えている保護者にお勧めする学習塾選びのポイント」を聞いたところ、1位は「講師とのコミュニケーションが取りやすい」で50.0%、2位は「子供に合うカリキュラムがある」で47.7%、3位は「授業方法が上手」で38.3%だった。授業や実績ではなく「コミュニケーション」を取りやすい学習塾への注目度が高いことがわかった。

 「子供を学習塾に通わせるうえで、デジタル化されていてほしい項目」を聞いたところ、1位が「成績通知のお知らせ」、2位が「入退室、出欠の管理」、3位が「学習塾からの連絡が電話以外のLINEやアプリでできる」、4位が「問い合わせ・相談が電話以外のLINEやアプリでできる」、5位が「学習の進捗状況がスマートフォンで見られる」だった。

 保護者とのコミュニケーションがTOP5に選ばれており、コミュニケーションの取りやすさが保護者にとって重要であるとともに、コミュニケーション手段のデジタル化の重要性が可視化された。

 「中学受験に向き合う中で大変だったこと」を聞いたところ、1位が「金銭的な負担」で61.3%、2位が「プレッシャーをもつ子供との向き合い方」で50.3%、3位が「親自身の緊張やストレス」で43.7%だった。中学受験は子供だけでなく、金銭・精神的に保護者も追いつめられることがわかった。

 POPERのExcecutive Advisorである大澤一通氏は、「中学受験は本人だけではなく、保護者の精神的、経済的な負担も多くなるため、より密なコミュニケーションが求められている。よって、塾側からの一方的なコミュニケーションだけではなく、保護者が気楽に相談できる仕組みや関係構築が必要だ」としている。
《鈴木あさり》

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