鳥取県の平井知事が、全国初となる小学校全学年30人学級化に取り組むと発表したことを受け、末松信介文部科学大臣は2022年1月21日の記者会見で、「大変意欲的」と評価する考えを明らかにした。 鳥取県は1月20日、県内の公立小学校で1学級あたりの児童数の上限を全学年で30人にする方針を発表。すでに30人学級を導入している小学1・2年生に加え、2022年度以降に3~6年生についても段階的に35人学級から30人学級へ移行し、2025年度に完了する見通しを示した。全学年で30人学級が実現すれば全国で初の取組みとなる。 現在、公立小学校・中学校における少人数学級の取組みは全国的に行われており、鳥取県では全国に先駆けて、2012年度より県独自の措置として小学校35人学級を実現している。 末松文部科学大臣は1月21日の会見で、鳥取県の小学校30人学級化に向けた取組みについて周知しているとし、2021年に国の学級編成の標準の引き下げに伴い、さらなる少人数学級の取組みを検討している中、今回の鳥取県の30人学級化を目指す取組みについては「大変意欲的なものと受け止めている」と評価した。 国の政策にとどまらず、少人数学級や専科指導教員の充実、いじめ、不登校といった教育課題への対応には、地方独自の措置による教育環境の充実も重要な要素であるとし、文部科学省としても引き続き教育予算の充実に向けてしっかりと取り組んでいくとした。