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関西大学、対面授業の満足・理解度が向上…学生調査

 関西大学は、コロナ禍における学生の実態把握、教育改善等を目的とした学生アンケートを実施。昨年度に引き続き、第3弾となる今回では、対面授業に対する満足度や理解度の向上や、教員からのフィードバックと学習効果の関係が判明した。

事例 その他
各授業形態別の満足度、理解度、参加意欲、到達目標獲得についての調査結果
  • 各授業形態別の満足度、理解度、参加意欲、到達目標獲得についての調査結果
  • 2020春および2020秋の調査結果との比較
  • 学習意欲や学習効果を高めるうえでの方法、そしてその効果についての調査結果
  • 関西大学
 関西大学は、コロナ禍における学生の実態把握、教育改善等を目的とした学生アンケートを実施。2020年度に引き続き、第3弾となる今回では、対面授業に対する満足度や理解度の向上や、教員からのフィードバックと学習効果の関係が判明した。

 同調査は、在学する学部生2万7,736人を対象にインターネットによる無記名方式で実施。調査期間は2021年7月5日から30日で、有効回答は5,591件(回答率20.2%)。

 2021年度春学期は対面授業が58.3%、遠隔授業が41.7%の割合で開催した。

 満足度についての回答では、対面授業が61.1%、リアルタイムが49.3%、オンデマンドが70.3%、教材提示が49.4%という結果。理解度については、対面授業が74.6%、リアルタイムが63.6%、オンデマンドが70.6%、教材提示が51.8%という結果になった。

 満足度と理解度、共通して対面授業の数値が前回比約14pt増となった。対面授業について、「一方的な講義が多い」の回答が前回比22.7pt減、「質問がしにくい」「先生の指示がわかりにくい」という回答も前回比2~3pt減となり、授業運営の改善が見られる。

 「学習意欲や学習効果を高めるうえで効果的な方法」についての設問では、「教員からのフィードバック」の回答が最多であった。

 遠隔授業ではオンデマンド型の授業の人気ぶりがうかがえる。課題の多さに対する不満は、前回が51.8%、今回が48.2%と減少傾向にあり、自分のペースで学習できる利便性をメリットに考える学生が多く見受けられる。

 クラブやサークル等の課外活動への参加状況は、コロナ禍前の約60%と比較し、今回は50.1%と約10pt減少する結果となった。コロナ禍の影響で、例年規模の行事が行えず、活動制限が多くあることで、学生の選択に消極的に働いたとされる。

 今後、大学DXの推進により、オンデマンドと対面を組み合わせた教育展開も予定されている。関西大学は、学生に、キャンパスでの学び、出会いを通して、自身の成長に不可欠な「つながり」が生まれることを期待し、感染防止策を講じつつ、さらなる教育の質向上、生活環境改善に努めるとしている。
《高垣愛》

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