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東大が新指針「UTokyo Compass」新ファンド設立や女子比率向上

 東京大学は2021年10月1日、目指すべき理念や方向性をまとめたUTokyo Compass「多様性の海へ:対話が創造する未来」を公表した。600億円規模の新ファンド設立、短期・超短期の派遣・受入事業拡充、女子学生比率の向上等を盛り込んでいる。

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UTokyo Compassのイメージ
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 東京大学は2021年10月1日、目指すべき理念や方向性をまとめたUTokyo Compass「多様性の海へ:対話が創造する未来」を公表した。600億円規模の新ファンド設立、短期・超短期の派遣・受入事業拡充、女子学生比率の向上等を盛り込んでいる。

 UTokyo Compass「多様性の海へ:対話が創造する未来(Into a Sea of Diversity:Creating the Future through Dialogue)」は、東京大学が目指すべき理念や方向性をまとめた基本方針。「知をきわめる」「人をはぐくむ」「場をつくる」という3つの視点から、東京大学が進むべき方向として、20の目標と具体的な行動計画を示している。

 このうち、「持続可能な組織体としての経営戦略の創出と大学の機能拡張」については、先行投資財源を留保し、より高い自由度をもった経営判断のもとで活用していくため、法定基金(仮称)の仕組みの構築に必要な制度改正を国に働きかけ、1,000億円程度の法定基金の創出を中期的な目標に掲げている。また、スタートアップ支援を強化するため、今後10年間で600億円規模の新ファンド設立を目指す。

 「国際感覚をはぐくむ教育」では、国際総合力認定制度(Go Global Gateway:GGG)の定着を図り、学部学生全員の登録と、卒業時の認定率30%を目指す。また、学生の国際的流動性を高めるため、短期・超短期の派遣・受入事業を拡充。オンラインによる交流実績も含めて、派遣学生は2019年度実績数1.5倍の3,000人、受入学生は2019年度実績数の倍の2,000人を目指す。

 「大学院教育:高い専門性と実践力を備え次世代の課題に取り組む人材の育成」については、高度博士人材の育成をさらに推進するため、修士課程から博士課程への進学率を30%以上とする。博士課程学生への経済的支援率は、早期に50%とする目標を設定。優秀な若手研究者の獲得・育成のため、40歳未満の特定有期雇用でない教員数を1,200名以上とすることを中長期の目標とする。

 「多様な学術の振興」では、新たな知の創出を促す女性、外国籍、障害者といった多様な研究者を受け入れる。新たに採用する研究者のうち、女性の割合は30%以上とする。「安心して活動でき世界の誰もが来たくなるキャンパス」では、男女共同参画室を中心として学内に分散する関係部署を発展的に統合し、より機動的に多様性と包摂性の向上を推進する組織「インクルーシブキャンパス推進本部(仮称)」を設立。学生における女性比率は30%を目指すとしている。

 10月1日に会見した藤井輝夫総長は、UTokyo Compassのタイトルに込めた思いを「大学の中だけで活動するのではなく、大学の外の多様な人、組織、地域、国と一緒になって対話をすることを通じ、未来を作っていきたいというイメージからつけた」と説明。女子学生比率の30%達成という目標については、「相当頑張らないと達成できないレベル」としたうえで、「一番大事なのは、大学全体としてこの方向に行くということを共有し、学外の皆さん、東京大学を目指そうという学生の皆さんにもわかってもらうこと」と語った。
《奥山直美》

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