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【クレーム対応Q&A】歯科矯正に配慮して

 学校に寄せられるさまざまなクレーム。クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまなクレームに対応する際のポイントを聞いた。第53回のテーマは「歯科矯正装置をからかわれる」。

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 学校に寄せられるさまざまなクレーム。保護者や地域からのクレームに先生はどのように対応するのが良いだろうか?クラス担任として豊富な経験がある鈴木邦明氏に、学校へ寄せられるさまざまなクレームに対応する際のポイントを聞いた。第53回のテーマは「歯科矯正装置をからかわれる」。

事前に子供たちへ説明する


 自分の子供が周りの子供からからかわれないか心配だという連絡が保護者から来ることがあります。内容はさまざまですが、そういったものの1つに「歯科矯正装置」があります。歯に金属の器具などを付け、歯並びを矯正するものです。今回は「歯科矯正装置をからかわれる」をテーマにしたいと思います。

 今回のテーマである「歯科矯正」は、発達段階のことなどもあり、子供のころにしておいたほうが良いとされています。ただ子供によっては、歯に色々なものが付いていることをクラスの人からからかわれるのではという心配をする場合もあります。

 そういったことについて学校(担任)に連絡があった場合、親や子供の話を聞いたうえで、学級の子供に話をするというやり方が良いでしょう。子供は一般的に少し変わったものに対し、興味を持つ傾向にあります。歯に矯正の器具が付いている状態も他の子供にとっては「興味深いもの」という感じで見ている場合があります。しかし、受け取り手(歯に矯正の器具を付けている子供)にとっては、からかわれているような、バカにされているような感じで受け止めてしまうことがあります。

 そういったことを踏まえ、クラスの子供たちに、歯の矯正の器具は歯並びを整えるための医療器具であること、歯の矯正は時間が掛かること、痛みを伴う場合があることなどを伝えていきます。何だかわからないものだから興味を持ち、じろじろと見る子供も出てきてしまいます。それがどういったものであるのかを伝えることで、変な興味のようなものは減っていくことが予想されます。

 私は小学校の教員をしている時、今回の歯の矯正器具だけでなく、子供が普段とは少し変わった状況になるような場合は、事前に全体の場でそのことを伝えるようにしていました。少し違う状況などを伝え、注意(配慮)してほしいことも伝えていました。そのように伝えることで多くの子供は理解ができていたように思います。

 たとえば、クラスに特別支援学級に在籍する子供が参加(交流)するような場合は事前に伝えるべきことを伝えるようにしていました。身体障害であればどういった部分が不自由なのか、知的障害であればどのような状況なのかを伝えていました。そうすることで誤解などが減ることにつながるのではと思います。

善悪の判断を明確に伝える


 このように子供に色々なことを伝えていくことは大事なことだと私は思っています。「善悪の判断」もそういったものでしょう。教室の中で子供が何かの行為をし、それに対して教師が認識しているにも関わらず何も対応しなかった場合、その行為は「しても良いこと」となります。4月の新しい集団が始まった時期は、少し面倒ではあるのですが、ダメなものはダメ、良いことは良いということを伝えることがとても大切になります。子供は新しい先生はどこまでは良く、どこからはダメなのかを確認してくることが多いです。これは「休み時間の始まりや終わりの時間」「人をぶたない」などのように明らかにわかっていることでは起こりません。子供も教員も判断に迷うようなグレーな感じの内容についてです。しっかりと判断し、適切に子供に伝えていくことが大切になるでしょう。

 本企画では、読者の皆さまからの質問を受け付けています。下記のボタンをクリックして表示されるフォームより送信ください。実際に学校へ寄せられたクレームの他、保護者が学校へ伝えたクレーム等、鈴木先生に対応方法を聞いてみたいクレーム事例を募集します。

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鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子供たちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子供学会等、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子供の未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士等の育成や指導に携わる。
《鈴木邦明》

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