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学校の感染対策支援に341億円…第3次補正予算案を閣議決定

 政府は2020年12月15日、2020年度(令和2年度)第3次補正予算案を閣議決定した。文部科学省は、学校の感染症対策等支援に341億円、ICT環境整備に259億円、大学ファンド創設に5,000億円など、合計1兆1,830億円を計上した。

教育行政 文部科学省
 政府は2020年12月15日、2020年度(令和2年度)第3次補正予算案を閣議決定した。文部科学省は、学校の感染症対策等支援に341億円、ICT環境整備に259億円、大学ファンド創設に5,000億円など、合計1兆1,830億円を計上した。

 2020年度第3次補正予算の一般会計歳出は15兆4,271億円。このうち、文部科学省第3次補正予算では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、「学校等における感染症対策等支援」に341億円、「感染症医療人材養成事業」に38億円、「東京オリパラ競技大会に向けた感染症対策等」に857億円を盛り込んだ。

 「学校等における感染症対策等支援」では、幼稚園・小学校・中学校・高校・特別支援学校などで感染症対策に必要な保健衛生用品などの購入費、コロナ禍に対応するための教職員研修費などの経費、特別支援学校スクールバスの感染リスク低減を図る経費補助などの支援を行う。

 ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環の実現については、「デジタル改革・グリーン社会の実現」「経済構造の転換・イノベーション等による生産性向上」「地域・社会・雇用における民需主導の好循環の実現」という3つの視点から予算化した。

 「GIGAスクール構想の拡充等ICT環境の整備」では、高校段階における低所得世帯などの生徒が使用するICT端末や通信環境の円滑化に向けた整備などを盛り込み、259億円を計上。新型コロナウイルス感染症の影響で困窮している高校生らの世帯に支援が必要な教育費を上乗せ支給する「高校生等への修学支援」には、102億円を計上した。

 「世界レベルの研究基盤を構築するための大学ファンドの創設」には、5,000億円を計上。新たに大学ファンドを設け、その運用益を活用することで、世界に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共同施設やデータ連携基盤を整備、若手人材育成を推進し、イノベーション・エコシステムの構築を目指す。

 このほか、専門高校にデジタル化対応装置の環境整備を図る「『スマート専門高校』の実現」に274億円、「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」に60億円、「国立大学等における教育研究基盤の強化等」に234億円などを計上。衛生環境改善や耐震対策、老朽化対策、防災機能強化など、学校施設等の整備には、2,365億円を盛り込んでいる。
《奥山直美》

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