文部科学省は2020年12月2日、「2019年度（令和元年度）地方教育費調査」の確定値を公表した。2018年度（平成30年度）に支出された地方教育費総額は、前年度（2017年度）比1,386億円（0.9％）減の15兆9,695億円と、2年ぶりに減少している。 地方教育費調査は、学校教育、社会教育、教育行政のために地方公共団体が支出した経費（決算額）の状況を明らかにするため、文部科学省が1949（昭和24）会計年度から毎年実施している。調査対象は、大学、短期大学を除く公立学校と都道府県・市町村教育委員会。 2018年度に支出された地方教育費総額は、前年度比1,386億円（0.9％）減の15兆9,695億円。教育分野別では、「学校教育費」が前年度比0.9％減の13兆4,404億円、「社会教育費」が前年度比3.4％減の1兆5,267億円、「教育行政費」が前年度比3.4％増の1兆24億円だった。 学校教育費を支出項目別にみると、教職員給与や教育活動費などの「消費的支出」は前年度より147億円（0.1％）増加。土地費や建築費などの「資本的支出」は前年度より795億円（5.4％）減少、「債務償還費」は533億円（6.1％）減少した。 学校教育費の支出額を学校種類別にみると、もっとも多かったのは「小学校」5兆9,242億円で全体の44.1％を占めている。ついで、「中学校」3兆3,593億円、「高校（全日制）」2兆5,466億円。在学者1人あたりの学校教育費は、「小学校」93万8,528円、「中学校」112万5,909円、「高校（全日制）」121万1,336円など。 2019年5月1日時点の女性教育委員の割合は、都道府県教育委員会で43.2％（前回調査より0.5ポイント上昇）、市町村教育委員会で40.7％（同0.9ポイント上昇）。女性教育長の割合は、都道府県で8.5％（同2.0ポイント上昇）、市町村で5.0%（同0.8ポイント上昇）と、いずれも過去最高となっている。
