BenQのアイケアモニター「GW2480T」(24インチ)と「GW2780T」(27インチ)は、子どものデジタル学習にも、テレワークにも便利な機能が満載。小学生からPC1人1台の時代に必要な学習環境づくりについて、情報通信総合研究所の平井聡一郎氏に話を聞いた。
製品名
多機能アイケアモニター BenQ GW2480T&GW2780T
提供者
ベンキュージャパン
GW2480T(24インチ)
GW2780T(27インチ・新発売)
カテゴリー
ICT機器
製品詳細(動画)
製品概要
BenQは「LIFE」を企業理念とし、ライフスタイル、ビジネス、ヘルスケア、および教育、4つの分野において、製品開発を行っている。すでに、学習や仕事におけるデジタル化は避けられない状況だ。タブレットやノートPCの普及に伴い、至近距離や暗い環境でのデバイス利用が増え、利用時間も長くなり、眼精疲労や頭痛を引き起こす原因のひとつになっている。タブレットやノートPCは携帯性に優れている反面、画面が小さく、目の健康や正しい姿勢の維持に良くなく、長時間の仕事や勉強に適していない。特に、子どもが同じ姿勢で小さいモニターを見続けることは、目や骨の成長に悪影響を与えると言われている。
高さ調整機能付き、アイケア機能豊富のGW2480T・GW2780Tを外付けモニターとして利用すれば、これらの問題を解消。最適な視聴距離を保つための大画面、ブルーライト軽減機能、適切な輝度で勉強するための輝度自動調整機能、フリッカーフリー、色覚異常の方でもリアルな色で勉強するためのカラーユニバーサルモードなど安心な特徴・機能が満載。高さ調整は子どもにも容易で、画面も楽に180度回転できるため、縦型ディスプレイとしても使用可能。使用時間の長い在宅勤務の保護者やオンライン授業を受けている学生は、正しい姿勢の維持および目の健康に配慮しながらも仕事、勉強に集中でき、効率を高めることができる。
平井聡一郎氏に聞く、ニューノーマル時代の学習環境のキホン
--多くの学校が何らかの形でICTを活用して乗り切った休校期間を経て、登校授業を再開して2か月が過ぎました。教育現場にはどのような変化がありましたか。
教員の視点で言うとポジティブな変化として、動画の教材をつくった先生がスキルもアップしたこと、ICTの利活用が一部の得意な先生のものから学校全体のものに広がったことなどがあげられます。副次的なものとしては、動画を作ったことで通常の授業の構造を見直す先生が増えたと感じています。生徒については、今まで対面だと授業に参加できなかったり、発言することが苦手だったりした生徒が、オンラインだと積極的になったという事例が多く聞こえてきました。
休校中は、短い期間に集中して、デジタル教材を用いた学習やオンライン授業を体験し、強制的に教材研究をしなければならなくなり「授業デザインの力」が問われた機会になったと思います。これからの教員たちには学習者を中心とした「授業デザインスキル」「ICT活用スキル」が必須だと言えます。

しかしながら登校再開となったことで、再び「紙ベース」の授業や、過去のやり方に戻ってしまったという残念な事例を耳にして不安に感じています。GIGAスクール構想によって学習環境整備が一気に進み、教員同士が使い方や授業事例を共有していくことでICTの利活用が醸成していくよう願うばかりです。
--これからの時代、学校と自宅で必要になってくる理想の学習環境について教えてください。
もう「子ども用の環境」はいらないでしょう。大人がリモートワークをしたり、クラウドを利用したり、外付けモニターを便利に使っているわけですよね。大人のワークスタイルが今の時代にマッチしているのですから、大人と同じ環境を子どもにも用意するだけです。大人たちはマルチタスク、マルチOS、マルチデバイスで、日々ツールやさまざまなコンテンツを活用しながら仕事をこなしている。デジタルネイティブの子どもたちがデジタルツールを使いこなすのは大人より早いはずですが、大人たちの都合で子どもたちは古いツールをいつまでも使わせられているのが現状です。小学校でプログラミング教育も始まり、実社会とリンクして子どもたちの学びはどんどん多様化していきます。学びが多様化すれば学び方もツールも多様になるというだけのことです。

(情報通信総合研究所 平井聡一郎氏)
外付けモニターひとつとってもそうです。画面を拡張して使うと広くて便利で、思考の幅も広がる、姿勢を保つにも良い、ブルーライト軽減機能が眼に優しいことを大人は知っていますよね。手元のノートPCの画面ではメールやチャットをチェックして、外付けモニターでは教材を表示したり、レポートを作成したり、Web検索で調べものをしたりできる。子どもだって画面が2つあれば、自ら2つの画面を広く便利に使うことを自然に考えますから、クリエイティビティも養われます。もう子ども扱いせずに、社会で必須となっているツールは大人と同じように子どもにも与えるべきなんです。またリモートワークやオンライン授業・デジタル学習がいつ始まってもおかしくない状況です。教員も子どもたちも保護者も、柔軟な思考で、現代の環境を生かし切るスキルを身に付けて備えておきたいですね。
「孟母三遷の教え」という言葉があります。子どもの教育には、良い環境を選ぶことが大切だという教えです。孟子の母は、墓場のそばに住んでいたが、孟子が葬式の真似ばかりするので市場近くに転居しました。ところが今度は孟子が商人の駆け引きを真似するようになり、学校のそばに転居した。すると礼儀作法を真似るようになったので、これこそ教育に最適の場所だとして定住した、という話です。今や引っ越さなくても、ネットとデバイスがあれば、いつでもどこでも世界中の教育につながることができる時代です。子どもたちのために学校と家庭のICT環境を実社会と同じようにより良く整えてあげてほしいです。

情報通信総合研究所 特別研究員 平井聡一郎氏プロフィール
茨城県の公立小中学校で教諭、中学校教頭、小学校校長として33年間勤務、その間、総和町教委、茨城県教委で指導主事を勤める。古河市教育委員会で参事兼指導課長として、全国初となるセルラー型タブレットとクラウドによる ICT 機器環境の導入を推進。2018年度より現職。茨城大学非常勤講師、文部科学省教育 ICT 活用アドバイザー、2020年に向けた教育の情報化推進会議ワーキンググループ委員、総務省プログラミング教育事業推進会議委員を歴任。経済産業省の未来の教室・EdTech研究会にオブザーバーで参加。戸田市、下仁田町、小国町など複数の市町村、私立学校のICTアドバイザーも務めている。
※GIGAスクール構想とは(GIGA=Global and Innovation Gateway for All.)茨城県の公立小中学校で教諭、中学校教頭、小学校校長として33年間勤務、その間、総和町教委、茨城県教委で指導主事を勤める。古河市教育委員会で参事兼指導課長として、全国初となるセルラー型タブレットとクラウドによる ICT 機器環境の導入を推進。2018年度より現職。茨城大学非常勤講師、文部科学省教育 ICT 活用アドバイザー、2020年に向けた教育の情報化推進会議ワーキンググループ委員、総務省プログラミング教育事業推進会議委員を歴任。経済産業省の未来の教室・EdTech研究会にオブザーバーで参加。戸田市、下仁田町、小国町など複数の市町村、私立学校のICTアドバイザーも務めている。
文部科学省は2019年12月、児童生徒1人1台の情報端末、および高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子どもたちを誰ひとり取り残すことのない公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させることを目指して「GIGAスクール構想」を発表した。
当初、2020年度までに全国の小学校・中学校・高等学校等で高速大容量の通信ネットワーク整備、2023年度までに全国の小学校・中学校で段階的に生徒児童1人1台のPC端末を整備するというスケジュールだったが、臨時休校が長引く状況を踏まえ、1人1台のPC端末整備についても2020年度中に全学年で目指すこととなった。
GW2480T(24インチ)
GW2780T(27インチ・新発売)