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大学・高専の遠隔授業、2021年度も60単位への算入は不要

 文部科学省は2020年7月27日、大学や高等専門学校の設置者に授業実施方法の留意点を通知した。面接授業が適切と判断されるものは面接授業、困難な際は遠隔授業の実施を検討する。遠隔授業は2021年度も引き続き、60単位の上限への算入は不要とする特例措置を講ずる。

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 文部科学省は2020年7月27日、大学や高等専門学校の設置者に授業実施方法の留意点を通知した。面接授業が適切と判断されるものは面接授業、困難な際は遠隔授業の実施を検討する。遠隔授業は2021年度も引き続き、60単位の上限への算入は不要とする特例措置を講ずる。

 新型コロナウイルス感染症はいまだ不明な点が多く、国内外の感染状況を見据えると、社会全体として長期的な対応が必要となることが見込まれる。感染拡大防止と学生の学修機会確保を両立するため、大学や高等専門学校でも所在する地域の感染状況や授業規模などによって授業実施方法は異なるものになると考えられることから、文部科学省が留意点や考え方をまとめ、7月27日付で通知を発出した。

 2020年度後期や2021年度の各授業科目の実施方法を検討するにあたっての基本的な考え方については、大学設置基準第25条第1項がおもに教室などにおいて対面で授業を行うことを想定していることに鑑み、地域の感染状況や教室の規模、受講者数、教育効果などを総合考慮し、2020年度の授業の実施状況や学生の状況・希望なども踏まえ、感染対策を講じたうえで「面接授業の実施が適切と判断されるものについては面接授業の実施を検討」。授業の全部または一部について面接授業の実施が困難と判断される際は、「遠隔授業等(面接授業との併用を含む)の実施を検討」とした。

 面接授業を行う際は、出席停止とされた学生、感染経路がわからない地域に居住し通学により感染の可能性が高い状況にある学生に対して、テレビ会議システムなどを用いた同時配信や録画などで受講できるよう配慮も求めた。

 2020年度後期や2021年度の授業の実施方法については、「面接授業のみ実施」「面接授業と遠隔授業の併用実施」「遠隔授業のみ実施」など、多様な形態が考えられるとしたうえで、いずれの場合も授業計画(シラバス)などに明示し、学生に対して丁寧な説明に努めるよう求めた。授業の実施方針などについては、受験生の進学先の参考となるようできる限り早めにインターネットなどに公表することも要請。実施方針決定後も地域の感染状況や学生の希望などを踏まえ、必要に応じて見直しや改善に努めることも求めている。

 遠隔授業については、今回の特例的な措置として「面接授業に相当する教育効果を有すると大学等が認めるものについては、面接授業に限らず、自宅における遠隔授業や、授業中に課すものに相当する課題研究等を行うなど、弾力的な運用を行うことも認められる」と記載した。

 遠隔授業の実施に係る留意点には、「授業担当教員の授業ごとの指導計画(シラバス等)のもとに実施されている」「授業担当教員がオンライン上での出席管理や確認的な課題の提出などにより、当該授業の実施状況を十分把握している」「学生ひとりひとりへ確実に情報を伝達する手段や、学生からの相談に速やかに応じる体制が確保されている」「大学等として個々の授業の実施状況を把握している」の4点をあげた。

 さらに特例的な措置として認められる遠隔授業などは、大学設置基準の「60単位の上限に算入する必要はない」と明記。履修学生に対する試験方法は、一斉に実施する定期試験などに限らず、レポートの活用による学習評価など、到達目標に応じた適切な成績評価手法を選択できるとした。課題提出や定期試験などの代替として行われるレポートの活用による学習評価などの際は、「不正防止対応方策を講じていること」と記している。
《奥山直美》

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