東京都議会は2026年10月8日、「東京23区の大学における定員規制に関する意見書」を可決した。意見書では、場所だけを理由に東京23区の大学の定員増を抑制する規制を「不合理」などと批判。学生の学びの機会の制約や大学改革への支障など弊害がきわめて大きいとして、規制の撤廃を強く要請している。
国は、2018年から10年間の時限措置として、学生がすでに相当程度集中している地域であることなどを理由に東京23区の大学に対し、学部・学科の新増設や収容定員増の抑制を講じている。2027年度末に規制の時限を迎えるにあたり現在、国は有識者会議を設置し、規制の今後のあり方を検討しており、東京都議会では10月8日に「東京23区の大学における定員規制に関する意見書」を全会一致で可決した。
意見書では、「場所だけを理由に東京23区の大学の定員増を抑制する不合理な規制を講じている」と指摘。規制開始後も地方大学への進学状況に変化はないなど、「規制の効果は見られない。むしろ、この規制により、定員増や学部・学科の新設、キャンパスの移転・再編が制限され、学生の学びの機会が制約されるとともに、大学改革にも大きな支障が生じており、その弊害はきわめて大きい」と批判している。
東京23区内の大学からは「規制によってデジタルなどの成長分野の学部設置を断念した」、若者からは「進学先や将来の選択肢が狭まる」など、多くの切実な声があがっているとした。
そのうえで、有識者会議に対しては「こうした事実や当事者の声を踏まえた議論を行うべき」と要望。「今こそ東京を抑制すれば地方の課題が解決するという発想から脱却するべき」とし、国会や政府に対し、東京23区の大学の学部・学科新増設および定員増の抑制に係る規制を確実に撤廃するよう強く要請している。
意見書は、地方自治法第99条の規定により、高市早苗首相や総務大臣、文部科学大臣、地域未来戦略担当大臣、衆参両院の議長に提出する。








