あべ文部科学大臣は2025年6月10日の記者会見で、10月1日に文部科学省を組織改正し、初等中等教育局に「教育職員政策課」を新設すると発表した。また高校無償化に関連して、農業高校をはじめ公立高校の支援強化を図る方針であると語った。
10月1日付けの組織改正では、文部科学省 初等中等教育局に「教育職員政策課」が新設される。学校における働き方改革の推進を含めた質の高い教師の確保に向けた取組みを担う部署として設置し、現在、初等中等教育局に置く「健康教育・食育課」は総合教育政策局へ移管する。
また、高校無償化に関連する3党の実務者協議に関する一部報道について、文部科学省が新たなグランドデザインを策定する方針を固めたという事実はないと否定。文部科学省としては3党における今後の検討状況をしっかり踏まえつつ高校教育改革および高校教育の質の向上につがるよう、引き続き対応していくと述べた。
2025年度予算では、高校無償化に関する3党合意に基づく修正予算で10億円増額されたことを受け、農業高校をはじめ公立高校などへの支援を拡充する方針だと語った。DXハイスクール事業によるスマート農業等に対応した人材育成および最新機器の整備まで、ソフト・ハード両面にわたり学習環境の整備を進めているという。
一方、企業数・増加数共に過去最高を更新した大学発ベンチャーについては、2025年度から大学発スタートアップと事業者との連携による新たな取組みを開始。スタートアップの創業後も、関係部署と連携し成長支援を強力に進めるとしている。