酪農学園大学(北海道江別市)と立教大学(東京都豊島区)は2025年2月20日、環境学分野における相互協力・連携に関する協定を締結した。立教大学池袋キャンパスで行われた協定書調印式では、両大学が今後、環境学における教育・研究の相互協力を進めることが確認された。
この協定は、酪農学園大学の農食環境学群再編による新学類「農情報環境学類」の開設構想(2026年4月を予定)および立教大学の環境学部設置構想(2026年4月を予定)が、文部科学省の「大学・高専機能強化支援事業」に選定されたことを背景にしている。両大学は、キリスト教学校教育同盟加盟校という共通点をもち、連携強化を図ることで、環境学分野における研究・教育の多様な連携促進を目指す。
協定の概要には、環境学および関連分野の教育における相互協力、学術研究における相互協力、学生の相互交流、教育研究施設の共同利用などが含まれている。これにより、広大なフィールドを有する酪農学園大学と都市型の立教大学が、相互補完的な役割を果たすことが期待される。
酪農学園大学は1933年に創立され、農業や食品、獣医、自然環境など幅広い分野で教育を行っている。立教大学は1874年に創立され、国際性やリーダーシップを育むリベラルアーツ教育を特色としている。両大学はそれぞれの強みを生かし、環境学分野での協力を進める。
酪農学園大学の岩野英知学長は「立教大学の高度なリベラルアーツ教育を受ける都市部の学生と、全国から北海道に集い徹底したフィールド教育を受ける酪農学園大学の学生が交わり、社会課題の本質に向き合いながら成長することが期待される」と述べた。また、立教大学の西原廉太総長は「酪農学園大学との協力は、日本の高等教育においても稀有な化学反応をもたらすものと確信している」とコメントした。
この協定により、両大学は環境学分野での研究・教育の発展を目指し、学生や教職員の交流を通じて新たな知見を得ることが期待される。