文部科学省は、北極域研究強化プロジェクト(ArCSⅢ)の公募を開始した。対象は日本国内の機関で、大学、高等専門学校、大学共同利用機関法人、独立行政法人が応募可能。公募は2025年1月6日に開始され、締切は2月6日午後5時となっている。
気候変動などの地球規模課題や北極域の変動が我が国を含む人間社会に与える影響等の解明を目指すとともに、観測・研究成果を国内外のステークホルダーに提供することにより、北極域の利用等に関する国際的ルール形成に資する等、日本が強みを有する科学力に基づいた国内外社会への貢献を行い、日本のプレゼンス向上を図ることを目指す。対象機関は、北極域の観測研究に関する知見や専門性を有し、事業に係る経理その他の事務について的確な管理体制及び処理能力を持つことが求められる。また、補助金の交付は原則精算払いであるため、事業を的確に遂行するために必要な財政的基礎を有することも必要である。
公募のスケジュールは、2025年1月6日に公募が開始され、2月6日に締切となる。その後、2月下旬から3月上旬にかけてヒアリング審査が実施され、3月上旬頃に採択結果が通知される予定である。補助金交付関係手続は3月上旬から中旬にかけて行われ、4月1日には交付決定と事業開始が予定されている。
実施期間は、5年以内(2025年度~2029年度)補助金額は、7億300万円以内(2025年度予定)、採択予定件数は1件。なお、補助金の交付は1年ごとに行う。原則として3年度目に中間評価を実施し、必要に応じて、その評価結果に基づき事業の見直しなどを行う。2026年度以降の補助金の上限額については、各年度の予算額等により変更することがある。応募に関する詳細な情報は、文部科学省研究開発局海洋地球課のWebサイトで確認できる。応募に必要な公募要領や様式も同Webサイトで提供されている。
このプロジェクトは、北極域の観測研究を通じて、地球環境の変動を理解し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指している。国内の大学や研究機関が積極的に参加し、北極域研究の発展に寄与することが期待されている。