跡見学園女子大学と朝日大学は2024年12月12日、デジタル人材育成に係る協定を締結した。跡見学園女子大学が2026年度に開設を構想する「情報科学芸術学部(仮称)」の専任教員による朝日大学への出前授業や、数理・データサイエンス・AI教育プログラムに関する授業科目を単位互換科目として連携する取り組みを進め、朝日大学のデジタル人材育成に寄与することを目的としている。跡見学園女子大学がデジタル人材育成に関して他大学と協定を結ぶのは初めてだという。
協定締結式は12月12日に跡見学園女子大学の文京キャンパスで行われ、朝日大学の大友克之学長と跡見学園女子大学の小仲信孝学長が協定書に署名した。協定期間は2026年4月から2030年3月までの4年間で、跡見学園女子大学の教員が朝日大学の学生に向けて情報リテラシーを高める教育を提供する予定。締結に際して、大友学長は「跡見学園女子大学における新しい学びの領域の学部設置ということで、デジタル人材の育成に関する連携に声をかけていただきました。これを機に150年という歴史ある貴学に学び、さまざまな面で交流を深めていきたい」と述べた。続いて小仲学長は「朝日大学様のご協力により、協定締結の運びとなりました。本学にとって大きなプロジェクトである新学部の設置に向けて、全学を挙げて取り組んで参ります」と語った。
締結式には、朝日大学から田中聡事務局長も出席し、跡見学園女子大学関係者としては、跡見学園の跡見裕理事長、新学部設置準備委員会委員長の神山伸弘文学部教授、渡邊泰教法人事務局長、大学から塩月亮子、石田信一両副学長、坪原紳二教務部長が立ち会い、記念撮影に臨んだ。
朝日大学は、1971年に創立した岐阜歯科大学を前身とし、歯学部、法学部、経営学部、保健医療学部の4学部5学科で構成される私立大学。岐阜県瑞穂市にキャンパスを持ち、附属施設として朝日大学病院を有し、歯科医師、看護師、保健師の国家試験において高い合格実績があるほか、公認会計士試験合格者も多数輩出している。米国UCLA、北京大学をはじめ世界23大学と協定を結び、教育・研究、学生間の交流を活発に展開している。
一方、跡見学園女子大学は、1875年に跡見花蹊が創設した「跡見学校」を起源とする4学部8学科を有する女子大学。「自律し、自立した女性の育成」を教育方針に掲げており、跡見学校は日本人が始めた国内でもっとも歴史のある私立女子教育学校である。2025年に創立150周年を迎え、翌2026年度には初の理系学部「情報科学芸術学部(仮称)」を東京・文京キャンパスに開設予定で、150周年を機に改革を進めている。
今回の協定締結により、両大学はデジタル人材育成に向けた教育連携を強化し、学生の情報リテラシー向上を目指す。これにより、学生たちが将来のデジタル社会で活躍できる力を身に付けることが期待される。