立教大学経営学部・大学院経営学研究科は2024年8月、世界的なビジネス教育の認証評価機関「AACSB(The Association to Advance Collegiate Schools of Business)」より国際認証を取得したと発表した。AACSBの認証校は世界のビジネススクールのわずか6%、学部・研究科単位の取得は私立の総合大学では日本初となる。
AACSBは、1916年にアメリカで設立された、世界でもっとも長い歴史を持つビジネス教育の国際認証評価機関。同分野における認証評価機関の中でもとりわけ権威があるとされ、海外では広く認知されており、進学や留学、企業の採用などにおける判断基準の1つになっているという。
AACSBの認証校は、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学など、海外の名門校を含め世界各国で約1,000校、世界のビジネススクールのわずか6%程度に限られる(2024年8月現在)。国内で学部が認証を取得するのは4校目、学部・研究科単位の取得は私立の総合大学では日本初となり、立教大学経営学部と大学院経営学研究科(博士課程前期課程)の提供する教育・研究の質が、世界トップクラスの水準であることが認められたことになる。
AACSBには9項目の審査基準があり、特に「ミッションに基づく戦略マネジメント」「学修成果の測定・改善プロセス」「研究と社会的インパクト」が重視される。今回、同大学が特に評価されたポイントは、特色あるリーダーシップ教育や、学部独自のSA(スチューデント・アシスタント)制度など。独自の教育・研究の「蓄積」と「改善」により、長期に及ぶ厳正な審査をクリアしたという。
認証取得により、ハイレベルな教育を展開する海外の認証校との連携がスムーズになるなど、そのメリットは大きく、国内外での存在感を飛躍的に高める契機になるといえる。今後は、認証とその取得プロセスにより根付いた自己評価・改善サイクルを最大限に生かし、日本の大学をリードする教育・研究の推進と変化する時代に即した改革を加速させていくとしている。
また、学部生・大学院生の国内外の進学・就職において「学びの質」の証明としても有効に作用する。加えて、海外からの優秀な留学生の獲得促進や、認証校同士のネットワークによる情報収集の強化など、立教大学ではAACSB取得の意義は非常に大きなものがあるとしている。