教育業界ニュース

保育士の配置人数、新基準を満たしている園が約7割

 総合保育テックサービスを提供する千は、保育施設を対象に「政府の保育士の配置基準見直しに関する意識調査」を実施した。新基準の配置人数を満たしている園が7割に達している一方、見通しが立っていない園も多い現状が明らかになった。

教育行政 その他
政府の保育士の配置基準見直しに関する国の意識調査
  • 政府の保育士の配置基準見直しに関する国の意識調査
  • 3歳児と4・5歳児の保育士配置人数について、いつから変更予定ですか?
  • 保育士の配置基準見直しの案について、どう思いますか?

 総合保育テックサービスを提供する千は、保育施設を対象に「政府の保育士の配置基準見直しに関する意識調査」を実施した。新基準の配置人数を満たしている園が7割に達している一方、見通しが立っていない園も多い現状が明らかになった。

 調査は2024年1月11日~31日、総合保育テックサービス「はいチーズ!」を利用している保育施設621団体を対象に、インターネットにて行った。2023年12月に「こども未来戦略」において保育士の配置基準改善案が示され、2024年度より4・5歳児について従来の「30対1」から「25対1」への改善改善を図ることが閣議決定されたことを受けて実施している。

 最初に、保育施設に対し、保育士の配置基準見直しについてどう思うか質問したところ、「賛成」(54.11%)、「おおむね賛成」(34.46%)をあわせると88.57%となり、多くが賛成寄りの考えであることがわかった。

 つぎに、2024年4月から変更予定の4歳児・5歳児の保育士配置人数について、いつから変更予定か聞いたところ、「すでに新基準の配置人数を満たしている」(70.85%)がもっとも多く、「配置人数変更の見通しは立っていない」(19.16%)、「2024年4月から新基準の配置人数へ変更予定」(8.70%)と続いた。多くの保育施設ですでに新基準を満たしている一方、新基準での配置人数変更に見通しが立っていない園も約2割みられることが明らかになった。

 配置基準見直しについて尋ねたところ、「見直しは賛成だが、現場の状況を考えると改善案でも足りない園は多いと思う」「ひとりひとりのやりたいことを叶えるには、今の配置基準では難しく、不適切保育を生み出すことに繋がると思う」など、今回の見直し内容では不十分という意見が多くあがった。

 また、「保育士不足の現状でどう保育士を確保し、保育の質を維持するのかが課題」「人材確保・賃金のてこ入れを行ってほしい」など、保育士不足への言及も多くみられ、さらなる改善が必要であることが伺える結果となった。

《木村 薫》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top