School Voice Projectは2024年3月26日、全国の小～高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務するう教職員を対象に実施したスクールサポートスタッフについてのアンケート結果を公表した。依頼できる業務が不明瞭であることや、依頼のタイミングや方法が不明確であることで、業務が依頼しづらい現状が明らかとなった。
School Voice Projectは、全国の小中高の教員を対象に教員業務支援員（SSS）として勤務するスクールサポートスタッフについて、活用を巡る現状についてのアンケートを実施。調査実施期間は2023年10月17日～12月4日、回答数は65件で、その結果を公表した。
これまでスクールサポートスタッフが勤務校にいたことがあるかという質問では、全体の60%が「いる」と回答。「いない」は18％で、すべての学校にスクールサポートスタッフが勤務しているわけではない現状が明らかになった。
これまで出会ったスクールサポートスタッフがどのような人であったかという質問では、「元保護者・PTA」9人、「現役の保護者」2人、 「学生」4人、「元教員」14人、「その他地域の人」12人、「それ以外」16人であった。結果から、教員として学校に勤務した経験がある人や、子育て経験のある人のほか、地域の住民など、さまざまな立場の人がスクールサポートスタッフとして勤務していることがわかった。
スクールサポートスタッフが担っている業務についての質問では尋ねたところ、「学習プリントや配布物等の印刷、配布準備」が68％で最多となった。ついで、「文書収受や封入作業」が51%、「学校行事の準備および後片付けの補助」と「校内の環境整備」が49％と続いた。
教員のスクールサポートスタッフに依頼したい業務についての質問では、「学習プリントや配布物等の印刷、配布準備」69％、「学校行事の準備および後片付けの補助」と「校内の環境整備」68％で、実際にスクールサポートスタッフが行っている業務は、教員が依頼したいものであることが判明した。
スクールサポートスタッフが教員の業務支援をするうえでの難しさについては、依頼できる業務が不明瞭であることや、依頼のタイミングや方法が不明確であるということが明らかになった。School Voice Projectは、「スクールサポートスタッフに依頼したい」と思いつつも、さまざまな理由で依頼することが難しい現状があると分析している。
特に、依頼できる業務なのかが不明瞭であることから、依頼を躊躇するケースが多いと推察。自由記述では、スクールサポートスタッフのスキルに差があり、「依頼業務について説明することが難しい」「依頼した業務を自分でやり直すこともある」という意見もあげられていたという。また、普段の業務量の多さから「依頼する時間とエネルギーがない」という現状があることも明らかになった。
アンケート結果の詳細は、WEBメディア「メガホン」にて確認できる。
