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日本の大学数、2023年度は前年比3校増…専門職大学が飛躍

 旺文社教育情報センターは2023年8月17日、日本の大学に関する基礎データとして2023年度時点での日本の大学数などをまとめてWebサイトに公開した。大学の学部・学科数、学べる学問分野の設置状況なども掲載している。

教育行政 文部科学省
2023年度 日本の大学数の内訳
  • 2023年度 日本の大学数の内訳
  • 私立から公立化された大学/私立専門職大学
  • 2023年度に新設された情報系・データサイエンス系の主な学部

 旺文社教育情報センターは2023年8月17日、日本の大学に関する基礎データとして2023年度時点での日本の大学数などをまとめてWebサイトに公開した。大学の学部・学科数、学べる学問分野の設置状況なども掲載している。

 掲載している集計データは、「螢雪時代(旺文社)」4月臨時増刊、8月臨時増刊ならびに文部科学省資料を基に独自の基準でカウントしたもの。文部科学省「学校基本調査」では学生の募集を停止している大学や大学院のみの大学も含んでいるが、今回Webサイトに掲載されたデータでは、当該年度に学生の募集を行わなかった大学は含んでいない。一方、文科省所管外の大学校で学士の学位が取れる防衛医科大学校などを含んでいるという。

 集計結果によると、2023年度の日本の大学数は、昨年度より3校増の793校。内訳は、国立大学の数は昨年と同様の82校。公立大学は1校増の95校、私立大学は2校減の590校。また、私立専門職大学は4校増の17校、公立専門職大学2校、文科省所管外の大学校7校だった。

 私立大学が2校減少しているが、そのうち1校は旭川大学で、旭川市立大学へと設置者が変更となった。私立大学が公立化される例は、2009年度より年に1、2校程度見受けられ、旭川市立大学は12校目となる。また、2024年度は恵泉女学園大学など2校が募集を停止することが判明しており、少子化の中、学生確保の困難さが感じられる。

 一方で、電動モビリティシステム専門職大学、東京情報デザイン専門職大学、グローバルBiz専門職大学、ビューティ&ウェルネス専門職大学など、私立専門職大学は4校増加した。専門職大学は、産業界と連携した実践的な職業教育に重点が置かれているという。特定の職業のプロフェッショナルになるために必要な知識・理論、実践的なスキルの両方を身に付けることを目的としており、2019年度に最初の専門職大学が開校して以来、2023年度現在17校と、増加している。

 大学で学べる学部・学科について見ていくと、2020年度と比較し、もっとも増えた学科は「数学・情報科学」で、ついで「経営学・経営情報学・商学・会計学」「社会学・観光学・メディア学」だった。数学・情報科学や情報工学が増えた背景には、データサイエンスに取り組む大学の増加があるといい、2023年度は一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部、名古屋市立大学のデータサイエンス学部など、16の学部が新設された。

 集計結果の詳細は、旺文社教育情報センターのWebサイトで確認することができる。

《木村 薫》

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