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資生堂、中学生向け無料教材を開発…提供開始

 資生堂は、「SENSEIノート」を開発運営するARROWSと、無意識の偏見について考える中学生向け無料教材「誰もが自分らしく美しくいられる世界へ」を開発した。2023年3月より告知を開始し、4月10日時点で約90人の中学校教員から授業の申込みがあったという。

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SEE,SAY,DO.
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  • 板橋第三中学校での教材を活用したプレ授業風景
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 資生堂は、「SENSEIノート」を開発運営するARROWSと、無意識の偏見について考える中学生向け無料教材「誰もが自分らしく美しくいられる世界へ」を開発した。2023年3月より告知を開始し、4月10日時点で約90人の中学校教員から授業の申込みがあったという。

 世界88の国と地域で展開する資生堂のブランド「SHISEIDO」では、SDGsに取り組む独自のグローバルプロジェクト「Sustainable Beauty Actions」の一環として、2022年9月より「SEE,SAY,DO.」プロジェクトを展開。性別・年齢・国籍等にとらわれず、誰もが自分らしく人生を楽しみ、個々の美しさに共鳴しあえる世界の実現のために「Unconscious Beauty Bias(UBB)」に注目した。まずはUBBを知り(SEE)、UBBを議論し(SAY)、UBBについてアクションを起こす(DO)取組みとなっている。

 今回、教育領域での課題解決を目指すARROWSと共に、多感な時期を迎える中学生に向けて多様性の視点を学ぶ教材「誰もが自分らしく美しくいられる世界へ」を開発。無意識の偏見によって自分らしく生きることが難しくなる、知らないうちに相手を傷付けてしまう等の事実を起点とし、「自分らしい美しさ」について気付き、考える機会を提供する。

 教材は50分の授業時間にあわせ、前半と後半で「無意識の偏見や思い込み」に「気付く」「考える」の2パートで構成。「気付く」では、無意識の偏見や思い込みの身近な事例を共有し、それらが他者のこうありたいという意思や行動を抑止することになったり、自分らしさを阻む原因にもなったりする可能性があることに気付く機会となる。

 「考える」は、資生堂社員の動画や全国の中高生から寄せられた実際の体験から、誰もが自分らしくいる社会の実現には各自の行動が大切であることを知り、自分たちにできることを考える機会になるという。授業のために聴取した全国の中高生600名の実体験をもとに、「無意識の偏見や思い込み」が自分や他者の行動を阻む要因になりうることを知り、それぞれが自分らしく生きるために他者との向き合い方を主体的に考えるプログラムとなっている。

 また、グループディスカッションを通じて多様な考え方に耳を傾け、ありたい自分でいられるようにするにはどうしたらいいか、対話形式で学びを深めていくことができるという。

 SHISEIDOは3月より、ARROWSが展開するプラットフォーム「SENSEIノート」を通じて、全国4万人以上の先生に向けて教材提供の告知を開始。4月10日時点で、約90人の先生から約7,600人の中学生を対象とする授業実施の申込みがあったという。授業実施後には、先生や中学生からのアンケートを実施する予定。先生と中学生からの声を、より良い教材づくりと今後の「SEE, SAY, DO.プロジェクト」の内容構築に生かしていくとしている。

《いろは》

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