ベネッセ教育総合研究所は2023年2月28日、各界の有識者と共に検討を重ね、「学生よ野望を抱け~希望ある未来を描く大学教育ビジョン」として発表した。よりよい未来を創る若者を育むため大学教育のあるべき姿や役割を「4つの提言」にまとめている。
グローバル化・多様化する社会において大学教育の重要性が増す中、ベネッセ教育総合研究所は2022年1月より「高等教育の未来を考える会」を立ち上げ、各界の有識者らと議論を重ねてきた。そして大学や社会に向けた提言を2022年10月に取りまとめ、今回「学生よ野望を抱け~希望ある未来を描く大学教育ビジョン」として4つの提言を発表した。
提言1は「挑戦と観察を繰り返して創造性を育む学び場へ」、提言2は「学生が自身で決定し評価する経験ができる場へ」、提言3は「社会と学生自身がつながる経験を提供する場へ」、提言4は「未来を学生自身が変える目標と実感を育む場へ」。
また「大学教育ビジョン」の中には、参考となる大学教育の事例も掲載している。たとえば、自分を改めて知るための学びに、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 2年生対象科目「キャリアデザイン3」、自分の学びを自己評価するものに、東京電機大学 東京千住キャンパス「人間科学プロジェクト」、社会と自分をつなぐ学びに、帝京大学 総合基礎科目「質問力を磨く」、夢を探究し目的とつなぐ学びに、新渡戸文化学園「3Cカリキュラム×旅する学校」等。
ベネッセ教育総合研究所「高等教育の未来を考える会」は今後、大学教育ビジョンと提言をもとに具体的なアクションにつなげていきたいとしている。