NPO法人の企業教育研究会（ACE）は、千葉大学、アクセンチュア、ちばアントレプレナーシップ教育コンソーシアムSeedlings of Chibaの支援のもと、アントレプレナーシップ教育教材を開発。2023年2月1日より全国の中学校に無償提供を開始した。
昨今、正解のない問いを考え続けるスキルや、新しい物事にチャレンジする意欲を持った人材を育成する「アントレプレナーシップ（起業家精神）教育」のニーズが高まっている。中小企業庁は「学びと社会の連携促進事業の起業家教育事業」を高校生・大学生を対象に実施しており、文部科学省も2023年度から起業家教育支援事業を小学校～高校へ拡大する方向性を示した。一方で、学校現場では授業を実施できる教員の育成や、中高生を対象とした入門教材の選択肢が限られているといった課題がある。
こうした背景を受け、ACEは、千葉大学、アクセンチュア、Seedlings of Chibaの支援のもと、中学生が楽しみながら会社づくりの基礎を学ぶことができるアントレプレナーシップ教育教材「ひな社長の挑戦ー起業シミュレーション教材ー」を産官学連携で開発した。教材は、2125年の近未来架空都市「虹が崎市」を舞台に、女子中学生「朝海ひな」が過疎の進む地域の課題を解決するために起業を志し、架空の会社を起業するストーリーを、生徒が伴走する形で学ぶ。
開発にあたり、ACEの理事長で千葉大学教育学部教授の藤川大祐氏による指導のもと、ACEの学生インターンが教材の開発に携わった他、アクセンチュアが教材や教員向け実践ガイドを監修。プログラム運営の支援や日本のアントレプレナーシップ教育が求められる要因を分析した。
教材の普及にあたっては、2023年度よりSeedlings of Chibaが千葉市内での活用を開始する予定。また、教材データは全国の中学生に向けて無償で提供。ACEのWebサイトより無料でダウンロードできる。
◆アントレプレナーシップ教育教材「ひな社長の挑戦ー起業シミュレーション教材ー」
配布開始日：2023年2月1日（水）
対象：全国の中学1～3年生
所要時間：4つのミッション各50～100分で実施可能
費用：無料
入手方法：企業教育研究会（ACE）のWebサイトからダウンロードする
※教員用ガイドは近日公開予定
