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貸与型奨学金、返還期間・月額の変更「知らない」高校生7割

 JSコーポレーションは2022年5月9日、高校生と大学生を対象にした「奨学金アンケート調査」の結果を発表した。日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金について、返還期間や月額が変更できることを知っているのは高校生の約3割、大学生の約5割にとどまっている。

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  • 減額返還制度・返還期限猶予制度リーフレット(内容は2021年7月時点)
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 JSコーポレーションは2022年5月9日、高校生と大学生を対象にした「奨学金アンケート調査」の結果を発表した。日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金について、返還期間や月額が変更できることを知っているのは高校生の約3割、大学生の約5割にとどまっている。

 「奨学金アンケート調査」は2022年4月6日~18日、高校生565人(2年生248人、3年生317人)と大学生526人(1年生251人、2年生97人、3年生103人、4年生75人)を対象に実施した。

 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、返済が必要な「貸与型」と返済不要な「給付型」があり、貸与型奨学金には無利子の「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」がある。

 調査では、JASSOの貸与型奨学金を「大学生の2人に1人が利用している」ことについて、高校生の82.1%、大学生の73.0%が「知らない」と回答した。一方、貸与型奨学金は借金であり、返さなくてはいけないことについては、高校生の77.7%、大学生の90.1%が「知っている」と答えた。

 大学卒業後、返済を延ばしたり、金額を少なくし期間を長くしたりできることを「知っている」と回答したのは、高校生32.7%、大学生47.1%。JASSOの貸与型奨学金では、返還が難しくなった場合、月々の返還額を少なくして返還期間を延ばす「減額返還制度」等を願い出ることができるが、知らない高校生が67.3%にのぼった。

 その他、「保証人には印鑑証明の印鑑をついてもらわないといけないこと」を知っている高校生は43.0%、大学生は52.1%、「『金利が0円の場合』と『金利が少しつく場合』があること」を知っている高校生は39.8%、大学生は57.2%。貸与型奨学金制度が大学在中でも申し込めることを知っている大学生は63.5%であった。
《奥山直美》

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