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学校施設のあり方と推進方策を最終報告…文科省

 文部科学省は2022年3月30日、学校施設のあり方と推進方策についての議論の結果を取りまとめた報告書を公表。新しい時代の学校施設のビジョンの実現に向けた学校設置者および国における推進方策、特別支援学校をはじめとした各学校施設整備指針の改訂案等を提言している。

教育行政 文部科学省
新しい時代の学びを実現する学校施設のあり方
  • 新しい時代の学びを実現する学校施設のあり方
  • 学校設置者/国における推進⽅策
  • 特別支援教育を巡る状況等を踏まえた施設のあり方、学校施設整備指針の改訂等
 文部科学省は2022年3月30日、学校施設のあり方と推進方策についての議論の結果を取りまとめた報告書を公表。新しい時代の学校施設のビジョンの実現に向けた学校設置者および国における推進方策、特別支援学校をはじめとした各学校施設整備指針の改訂案等を提言している。

 新しい時代の学校施設検討部会では、1人1台端末環境のもと、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実等に向け、新しい時代の学びを実現する学校施設のあり方について議論を重ねてきた。2021年8月の中間報告の公表に続き、今回、最終報告が公表された。

 新しい時代の学校施設のビジョンとしては、「学び」「生活」「共創」「安全」「環境」の5つの姿と具体的な空間のあり方を提言。たとえば、「学び」では、柔軟で創造的な学習空間を実現するため、1人1台端末環境等に対応した机を配置し、多様な学習を展開できる教室環境の整備や、個別学習や少人数学習等柔軟に対応できる多目的スペース、学習支援、教育相談等の環境整備等を想定している。

 ビジョンの実現に向け、学校設置者における推進方策としては、長寿命化改修を通じた、新しい時代の学びを実現する教育環境向上と老朽化対策の一体的な推進等を提言。それを支援する国の方策として、8月に公表された中間報告を踏まえ、令和3年度補正予算において1,312億円、令和4年度当初予算において688億円の予算を計上しており、既存の補助制度や建築単価の見直し・充実を図る。

 また、特別支援教育の在り方を踏まえた学校施設部会では、これからの特別支援教育を支える学校施設のあり方と特別支援学校をはじめとした各学校施設整備指針の改訂案をとりまとめ。改訂案として、障害のある子供と障害のない子供が可能な限り共に教育を受けられる学びの場の整備をすることや、障害種別の対応や医療的ケアへの対応等の重要性を追記すること等を提言している。

 今後、2つの報告書は、都道府県教育委員会等学校設置者へ周知。また、2つの報告書に基づき「学校施設整備指針」を改訂し、学校設置者へ周知・普及する。
《桑田あや》

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