国立大学協会の会長らは2021年11月9日、末松信介文部科学大臣を訪問し、令和4年度予算における国立大学関係予算の充実および税制改正等の要望、令和3年度補正予算における国立大学関係予算の充実等に関する要望書を手交。基盤的経費の拡充や大学ファンドの支援対象大学の拡大等を求めた。 令和4年度予算における国立大学関係予算の充実および税制改正等の要望については、大きく分けて「基盤的経費の拡充」「重点課題への対応」「税制改正」「規制緩和」の4点について要望を提出。「基盤的経費の拡充」については、国立大学法人運営費交付金等の予算額の確保と安定的な制度の確立や、科学研究費助成事業(科研費)等の予算の拡充、地域のコロナ対応の最前線となっている国立大学附属病院に対する病院機能の維持・向上のための財政的支援の確保・充実等を行うよう求めた。 また、「重点課題への対応」については、大学ファンドの支援対象大学の順次拡大と大学ファンドの制度による支援を運営費交付金と連動させないこと、コロナ新時代におけるデジタル技術を駆使した機能強化として、国際的な視野で研究のオンライン化を推進するために十分な経費の措置を行うこと等を要望した。 令和3年度補正予算における国立大学関係予算の充実等の要望については、今回の新型コロナ対策で地域の安心安全の拠点となった国立大学に対し、補正予算を活用した施設・設備の整備のさらなる加速や、国立大学附属病院機能の維持・向上のための予算の拡充を要望した。 その他、11月8日に私費外国人留学生の入国制限が緩和されたことを受け、入国枠の拡大等についても要望。要望書手交の後には意見交換が行われ、大臣からは「予算や税制改正等についてしっかりと対応していく」旨の発言があった他、新型コロナウイルス患者受入れやワクチンの大学拠点接種への感謝と第6波を想定した受入体制を整備してほしいとの発言があったという。