教師と子供の相性が悪く、そのことによってさまざまな影響が出ることがあります。そういったことが原因で子供が学校に登校できなくなってしまうようなケースです。今回は「教師が原因で不登校になった」をテーマにしたいと思います。
子供本位で考える
教師も人間ですし、子供も人間です。さまざまな性格や特徴を持っています。その組み合わせの中で相性が良い場合ばかりではありません。あまり相性の良くない組み合わせとなってしまうこともあるでしょう。そうだとしても、教師と子供の相性が悪いことがきっかけで子供が登校しぶりや不登校になってしまうようでは絶対にダメなのだと思います。
教師は教えることのプロです。専門職として位置付けられています。子供の育ちに関わることで給料をもらっています。どのようなタイプの子供であったとしても、ある程度の育ちを保障できなければならないはずです。
学校(教師)は、こういったケースについて、もっと真剣に、子供本位で考えていく必要があると思います。もっと子供や親の訴えを真摯に聞いていくべきでしょう。学校の管理職や教育委員会は、子供の思いをしっかりと聞くことができるような環境を作る努力をするべきでしょう。
文科省が2021年10月6日に発表した調査結果によると、不登校になった小学生、中学生の約4割が不登校に関して「誰にも相談しなかった」とされています。学校や教師が、登校に関して悩んでいる子供の受け皿に十分には成り得ていないということがわかります。
より良い教育活動のために先手先手で取り組む
こういったことに関しては、「問題が発生する前にすべきこと」と「発生した後にすべきこと」の2つがあります。望ましい形は、問題が発生しないように教師が日々、研修し、努力していくことです。先手先手でより良い教育活動のために取り組んでいくというやり方です。そういったことをうまくやることができている状況だと問題の発生も少なくなり、充実した学校教育活動が行われていくようになります。
ただ余裕がなくなり、先手先手で対応ができなくなると、まるでモグラ叩きのような感じになってしまいます。発生した問題に1つ1つ対応していく感じです。時間が経つと共に問題の質も量も増してくると対応ができなくなってしまいます。状況によっては、今回のテーマである「登校しぶり」「不登校」へとつながっていってしまう可能性があります。
問題が起こってしまい、親からの訴えなどがあったら、先ほども触れたように子供本位で考えていくことが大事です。教師がある意図を持って取り組んだとしても、それが教師の思いとは違った形で子供に伝わってしまう場合もあります。教師の「こうしたい」「こうしたかった」という思いも大事ですが、子供が「どう感じたか」ということも大事です。教師の思いとは違い、一部の子供でも強く否定的な思いを抱いてしまうような取組みはある意味で失敗なのだと思います。子供や親の思いを大事にしながら、丁寧に対応することが大事でしょう。
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